記事「ポエム」 の 検索結果 3136 件
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十九節:立冬(初冬):今朝の冬山茶花が今にも咲きそう そんな風情の小道を せせらぎ沿いに歩けば 微かな冬の陽炎 そういえば 故郷の山も急に色づいたと 久しぶりに届いた 母の手紙が教えた ..
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銀杏並木の下あなたに出会ったのは 遠い あの秋の日で まだ黄色くなりきれない 銀杏並木の下 よもやこんなに長く 一緒にいるなんて 思ってもいなかった 銀杏並木の下 ..
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十九節:立冬(初冬):十日夜十日夜の月の なんて冴えたこと 夜空の原に咲いているよう 十日夜の月の なんて冴えたこと 初冬の夜に凍りついている 冷え冷えとしている 爽やかなほどに ..
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十八節:霜降(晩秋):御火焚足早に秋を急ぐ 霜月の夜に 御火焚の紅が息をする 遠ざかるのみの 記憶の底で追う面差しなら わかっているはず あなたの幸を ただそれのみを祈るのは ..
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十八節:霜降(晩秋):小雨そぼ降る小雨そぼ降る 古都の町に 傘の花を開いた 雨だれの音さえも しんと冷えている ようやく進んだ 紅葉の彩 濡れてもなお華やか 行秋の深まりが 次の季..
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十八節:霜降(晩秋):秋の朝秋の朝 テーブルにクルミ 穏やかな静謐が転がっている 季節の境目 揺らぐ朝の光 秋は深まってゆくばかり
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十七節:寒露(晩秋):釣瓶落とし釣瓶落としの秋の日 公園の君が指をさす あけびの小さな実を見つけたから そういうものを見つけるのが 得意だったよね 昔から 水辺に同化したカメを探すとかね ..
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十七節:寒露(晩秋):十三夜寒露の晩の十三夜 渡りの鳥の入れ替わり 振り仰ぐ夜に 冴え渡る月光 後月のなんて清かなこと 思い慣れにし 哀し 降り注ぐ月に 抱かれて祈り刻む 思い..
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十七節:寒露(晩秋):菊菊の節句の華やかは 通り雨の中 か細い雫は 薄青い靄のよう 心を添えた言葉は 届く前に落ちる 小説じみた恋など もう二度といらない 懐かしい面差しは..
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十六節:秋分(仲秋):金木犀金木犀の色した風が 高い空へと駆け上がる 刈入れ間近の 稲穂を染めながら 城下の町の古い屋並みに 木漏れ日さえも鄙びている 薄の揺れてる その音も聞こえてきそう ..
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十六節:秋分(仲秋):うろこ雲高さ増した空は秋 うろこ雲が群れる いつか見たような 懐かしい風景 またねと手を振れることが どれほど幸せだったか 今になってわかった 少し遅すぎたみたい ..
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十六節:秋分(仲秋):秋霖馬の背を分けるような 夏の夕立が恋しい しとしとと秋霖 物悲しい風情 水に書いた手紙は いつか水底に溶け落ちる 夜更けの雨は 切なく町を染める 朝が..