記事「日経新聞」 の 検索結果 2564 件
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『禁断のスカルペル』(52)母(八) 「最終的に、このようになりました。どうぞご確認ください」 一切合切の清算を終え、東子に示されたのは約五百万。これが亡くなった母の手元に残ったお金のすべてだった。 事務長の話では..
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『禁断のスカルペル』(51)母(七) 母は何一つ語らずに向こうに逝ってしまったのだ。あっけない死だったために、母もそのうち娘に話そうと思っていたはずだ――と、そう言って言えなくもない。だが、やはり墓場までそれは抱えて、と..
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『禁断のスカルペル』(50)母(六) 「私が大倉先生――あなたのお父様について知っていることは、それほど多くはありません。看護学校を出て初めて勤めた病院で、潤子師長――あなたのお母様は、私の直接の上司で、尊敬する先輩でした..
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『禁断のスカルペル』(49)母(五) 「そういえば、この先にお母様が好きだった場所があるんです。行ってみません? ヒースが切れるところで、ぱぁっと海が開けるんです」 裕美が案内してくれたのは、小径をたどり、ヒースの叢の..
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『禁断のスカルペル』(48)母(四) 言いたいこと、言って言えなくもないことは、山ほどあった。 しかし、すべては詮無いことだった。母は帰ってこないのだ。 母の遺体と離れるのは心苦しかったが、たとえ短い時間でもいい..
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『禁断のスカルペル』(47)母(三) 納棺から式場(メモリアルホール)への移動、通夜、告別式、火葬、拾骨、法要・・・・・・。 母のケア付き高齢者用マンションの関係者はその種の事態に慣れていて、出入りの葬儀社はスマート..
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『禁断のスカルペル』(46)母(二) 「私は潤子師長、いえ、お母様の柿沼潤子さんの知り合いで、鈴村裕美といいます」 「ひょっとして、以前、母が勤めていた病院でお世話になった、鈴村さん?」 「そうです。その鈴村です。こん..
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『禁断のスカルペル』(45)母(一) 母が亡くなった西伊豆の病院は、海を望む小高い丘の上にあった。 病院は四階建ての瀟洒な外観をしていて、母が勤めていたケア付き高齢者用マンション「ヒースの丘長生園」が同じ敷地内にあっ..
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『禁断のスカルペル』(44)再協議(八) 「母が病気とは聞いていませんが」 「仰ってなかったんですね。お母様の働いているヒースの丘長生園は私どもの病院と同じ資本で経営されていて、ヘルスケアは当病院が担っています。それで先..
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『禁断のスカルペル』(43)再協議(七) この舅の発言が決め手になった。協議の帰趨は、もう決まったように思われた。 「これ以上は無意味ですね。結論が出ないならば、当職としては家裁に調停を申し立てます」 財産分与なし..
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『禁断のスカルペル』(41&42)再協議(五)&(六) 「東子さん、あなたの思いはよくわかるよ。誰だって子供が可愛い。手許において育てたい。だがね、ここは自分の気持ちよりも、絵里香の事を考えるべきじゃないかな」 舅は某商社を..