記事「オリジナル小説」 の 検索結果 738 件
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青の人々 三十八それは、洗脳された自衛隊員達が各々に持っている装備品を使っての必死ともいえる攻撃であった。 「なんだ。」と、カームァンクが言った。 「凄い銃声だ。」と、ギィが言った瞬間、ズンという衝撃が東..
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青の人々 三十七「じゃあ、しばらくは君達の無線だけは通るようにするから、俺と薫ちゃんは続けて空間を監視しているんで、後は真北主任によろしく言って第一課に動いて貰ってくれるように伝えて貰えばいいだけだね。」と、黒崎の声..
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青の人々 三十六実際、黒崎と薫の完全体が纏っている雰囲気の正体は、空間を支配出来る絶対的ともいえる力を周囲に発散していたのが原因であった。それを、精神を持つ者・・・特に高度といえなくても危険を感じる神経を持つ者は、拒..
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青の人々 三十五黒崎の意識はベッキーと雑談をしている間もクノソを探し続けていた。クノソと地球の生物の形態と生体の組織の違いを追って、疑わしい電波を感じた、ほぼ直径一キロ強の円内の生体を見つけてはことごとく探っていった..
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青の人々 三十四実際に黒崎は慌ててはいなかった。宇宙船と同じレベルで空間を把握出来るという事は、もちろん支配も出来たからであった。黒崎の声はベッキーに、 「これからクノソの次男坊が次の手として、再び洗脳の音を発..
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青の人々 三十三空間を把握する。それが、異星人達が乗って来た宇宙船と同じ意味での能力であったとしたら、絶えず空間に増え続けて宇宙を膨張させ続けている、観測不能の静止しているエネルギーですら感知している事を意味していた..
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青の人々 三十二その頃。ベッキーも気象庁の一室より、通りから何から東京消防庁に取り付いていた洗脳された自衛隊員達が皆倒れたまま動かなくなっているのを見て心配になった。その時。フッと横に黒崎と薫の完全体が現れたのが視界..
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青の人々 三十一布を探しに行ったベッキーは、さっき途中で黒崎に言いかけて止められた言葉を考えていた。それは、黒崎の力に触れた者だけが経験する記憶の喪失の原因の理由であった。ベッキーはそれまで、記憶が途切れるのは、ただ..
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青の人々 三十その頃。黒崎と薫はベッキーの案内で気象庁に取り付く為に移動していた。 「ねえ、気象庁に着いたらどうするの?」と、薫が黒崎に訊いた。 「うん。そうだな、薫ちゃんは覚えてない筈だけど、前に一緒..
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青の人々 二十九カームァンクとギィは不思議に思った。それは、ただならぬ真北主任の動揺に原因があった。カームァンクとギィは、たまに黒崎と薫がみせる特殊な力を解放するだけではない、真北主任が知っていて自分達は知らない、何..
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青の人々 二十八黒崎と手を繋いでいる薫を見て、真北主任の頭に十七年前の記憶が蘇えった。真北主任にとって薫は自慢の姉であった。薫は幼い時から学業の成績が良く快活で優しかった。そして、地方ではあるが偏差値の高い大学を卒業..
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青の人々 二十七黒崎は両手を軽く上げて考え込んだ。そして、 「総務省か。いや。都庁か・・・」と、呟いた。 「どうしたんです。」と、三条寺が訊いた。 「ああ、防災行政無線だよ。」と、黒崎が答えた。 ..