記事「オリジナル小説」 の 検索結果 738 件
-
青の人々 十四カームァンクとギィが渡ろうとしていたのは多摩川に架る大橋であった。ベッキーが降りた埠頭の水路などに架る橋は橋の距離が短く、また支配下でも大きく重要な監視が必要な地点とは判断されていなかった為に、偶に監..
-
青の人々 十三港区を集合場所にしたのは。霞ヶ関か新宿に移動を考えての事であった。黒崎は、首都二十三区の中を律儀に支配地域としているクノソに習性的なものを感じていた。事実、戦略的に言えば足立区や葛飾区などは必要を感じ..
-
青の人々 十二結局、カームァンクとギィが落ち合ったところは封鎖されている首都の外も外の神奈川県であった。 「まあ、いいじゃねえか。とにかく俺達を運んでくれた奴等は平和に海に墜落してくれたんだからよ。」と、カー..
-
青の人々 十一結局、七課として行動する面々は黒崎をはじめとして、元々七課の薫と三条寺とベッキーの四人に、助っ人の以前七課に居たカームァンクとギィに、姉の事があるからと言いながら何故か七課に参加する事を選択した山崎美..
-
青の人々 十だが実際に、先に動いたのは大阪代理首都を掲げる臨時日本政府と名乗る政治家達の集団であった。彼等は首都に封じ込められている正式な日本政府とは違い、特入室の存在も動きも全く知らなかった。その為に、西日本の..
-
青の人々 九翌朝。寄生精神体に対する装備が届くのと同時に、寄生された日本人に対する決定が宇宙船とアメリカ人の科学者達の間で協議されて黒崎達の七課と第一課に通達された。 「結局、大虐殺じゃないのーーーーー!」..
-
青の人々 八その日の夜も更けてから、異星人のカームァンクとギィが七課を訪れた。彼等は部屋に入ってくるなり辺りを見回して、カームァンクが、 「おい・・・まさか、元七課の奴等で集まったのって俺達だけじゃないよな..
-
青の人々 七寄生精神体の恐るべきところは生物の神経系を全てコピーしてしまう事にあった。それは、人間でいえば脳までもコピーされてしまうという事であった。その上で体の支配権すら奪ってしまうのである。それは、コピーされ..
-
青の人々 六「我々に必要なのは秩序である。秩序無き者は完全に排除するものとする。」と、報道関係者達の前に現れた首相は言った。すると、一人の女性記者が手も上げずに、 「秩序とはなんですか。具体的に何をもって秩..
-
青の人々 五実際、現場はいつもアメリカの科学者達の大雑把な脳天気さに振り回されてしまう事が多かった。今回も、宇宙船では地球時間で三日もクノソの種族の中の一人が寄生精神体を持ち出した事に気が付かずにいて、大騒ぎとな..
-
青の人々 四クノソという異星人の種族が、何故宇宙船の中で蛮族として隔離されていたのかというと、それは、彼等の本能的な序列主義と呼ばれるものに原因があった。元々、地球人でも、自身と周りとで序列をつけたがる性格の人間..
-
青の人々 三黒崎と薫はもともとは地球人であった。もちろん、あからさまに精気をやり取りする力など、その頃は持ってはいなかった。しかし十七年前に宇宙船が来て、その時に起きたある事件で、普通の異星人ですら生身では会得出..