記事「幕末」 の 検索結果 1454 件
-
それぞれの誓い・月の章(11)慶喜は、大政奉還は先に朝廷から出されていた倒幕の勅許を無効とする為の奇策として考えていた。倒すべき幕府が消滅すれば、勅許の効力は無と化す。その後に、慶喜は自身が中心となって新しい武家政権を立ち上げる..
-
それぞれの誓い・月の章(10)阿部は一本気な男だった。人物の好き嫌いがはっきりしている。自分が正しいと思えば、立場を超えて意見をするし、逆に町人や女性の意見にでも耳を傾ける事があった。 そんな阿部と妙に気が合うのは、内海自身..
-
それぞれの誓い・海の章(7)盃を口に運びながら呟く様に言う三井の言葉に、加納は無言のまま頷いた。 成程。確かにそれはそうだろう。 御陵衛士として十三名が抜けた後の事でもあり、体裁の上でも今回は隊士の慰留に努めたいという..
-
それぞれの誓い・海の章(6)御陵衛士として新撰組からの分離を果たす際には、双方での約定が交わされていた。 「今後、衛士を脱して帰隊を望む者があっても近藤はこれを許さず、逆に隊を脱して衛士に加わろうとする者があっても、伊東はこ..
-
それぞれの誓い・海の章(5)近藤以下の新撰組隊士にとって、新撰組はあくまでも攘夷の為の先兵となる事を目的としているのだ。その攘夷が実現しないばかりか、京都市中の見廻りに終始している現状には、到底甘んじる事は出来なかった。この事..
-
それぞれの誓い・海の章(4)島原にある揚げ屋の一つ、輪違屋の一室には重い空気が漂っていた。 「それでは四名の自殺も間違いないという事か」 盆の上の盃を手にして喉を軽く潤わせてから、加納は漸くそう呟いた。目の前にいるのは、..
-
それぞれの誓い・炎の章(13)「最近立ち上がった土佐陸援隊は御存知ですね」 近藤、土方が無言のまま頷く。報告の場でもありやむを得ないとは言え、この席に於いて伊東が中心になっている事に、土方は何やらきな臭い物を感じ始めていた。何..
-
それぞれの誓い・炎の章(12)伊東と新井が京に戻ったのが三月十二日。この前々日の十日には、朝廷の武家伝奏より、伊東達を御陵衛士として山陵奉行の支配下に置く旨の沙汰書が下りていた。これにより、伊東は御陵衛士として新撰組より分離する..
-
幕末の風雲児 坂本龍馬の名言は、会社経営に役立つことばかり!!幕末の風雲児、坂本龍馬 ( 坂本竜馬 ) 土佐藩郷士として生まれ、剣術家・政治家・実業家としてさまざまな才能を発揮し、日本中を駆け巡り大政奉還の成立に尽力した。 当時としては、奇才..
-
それぞれの誓い・炎の章(11)「そして、もう一つ。それは新井さん、貴方と言う人物とゆっくり時間を過ごす事が出来た事だ」 怪訝な表情を見せる新井には構わずに、伊東は続けた。 江戸からの盟友とも言える篠原泰之進や実弟である三木..
-
それぞれの誓い・炎の章(10)「しかし、今は漸く嫌疑が晴れたとは言え、何時また疑いを掛けられるやも知れません。これ以上留まる事は危険も伴うのではないでしょうか」 「勿論そうかも知れません。しかし、お陰で得る物も少なくありませんで..
-
それぞれの誓い・炎の章(9)前年の第二次長州征伐戦に先立つ広島への出張の際に、伊東は当時幕府に捕らわれていた渕上郁太郎、赤根武人といった志士を釈放し、この出張に同行させている。今回の旅でも、彼らと再会して現時点での情勢について..