記事「脳科学」 の 検索結果 857 件
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個人の“自由な選択・主体的な判断”はどこまで可能か?:好感度・選択を促進する潜在的な知覚体験前回の記事の続きになりますが、単純呈示効果にはサブリミナル効果も含まれており、『見たことがある・聞いたことがある・外見や顔を知っているという自覚・実感』がなくても、瞬間的に知覚したことのある対象に対し..
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“潜在的な知覚・記憶”が生むサブリミナル効果と注意の二過程説:説得と単純呈示による広告効果自分自身がその刺激・情報を知覚できているという実感がないのに、その刺激・情報が潜在的に処理されていて何らかの影響を及ぼすことがあり、これを知覚可能な閾値よりも下の知覚という意味で『閾下知覚』と呼びます..
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『宣言的記憶』と『手続き記憶』の健忘症(脳損傷)による忘却リスク:自分で自覚できない潜在的記憶前回の記事で説明した盲視覚や半側無視の実験では、『見えているという実感・自覚』が無いにも関わらず、見えていないとできないはずの課題を無自覚的・反射的にこなすことができるという事を示しました。自分自身が..
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“盲視覚・半側無視・失語症”から推測される無意識の認知プロセス:意識的自覚の欠如と無意識の行動脳損傷患者の行動変化や認知的特徴を研究する『神経心理学』の事例では、視覚野の脳神経障害によって視野が欠けているはずの患者が、見えないはずの光刺激や形態の分別を何らかの方法で知覚できる『盲視覚』がワイス..
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自分の感情を認識するための自己知覚・原因帰属2:生理的興奮と情動のラベリングによる感情の意識化前回の記事の続きになりますが、『シャクター=シンガー理論』とも呼ばれる『シャクターの情動二要因説』は、社会心理学者のスタンレー・シャクターとジェローム・シンガーによって提唱されたものです。シャクター=..
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自分の感情を認識するための自己知覚・原因帰属1:認知的不協和の動機づけと情動の中枢神経説前回の記事では、スペリーとガザニガらの分割脳実験と右脳(非言語性半球)の潜在的認知プロセスを参考にして、自分自身でも知ることのできない『自分の心理状態・行動の原因』について考えてみました。古代ギリシア..
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自分で自分の行動・判断についてどのくらい正しく知る事ができるか?:スペリーとガザニガの分割脳実験自分の心理状態や知的能力については自分自身が一番良く分かっていると思いがちですが、『脳が情報処理していること』と『自分が分かっていること(意識化・言語化できること)』の間に大きなズレがあることが、幾つ..
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女性はなぜ容姿について“可愛い”よりも“綺麗”と言われたい人が多いのか?:ネオテニーの生物学人間の顔の特徴や区別は『対人魅力・性的魅力』とも深く相関しており、一般的には美人やイケメンといった人並み以上に容姿端麗な顔が選好されやすいように思われているが、最終的な性選択のカップリングは『社会的バ..
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見慣れた顔ほど高い精度で見分けやすい“人種効果”と顔の表情の読み取りによる“人間関係の調整”人間の『顔』を記憶して識別する顔認知の機能は、『同じ人種(見慣れた系統)の顔』に対して効果的に働き、『異なる人種(見慣れない系統)の顔』に対して余り有効に働かないという特徴を持つが、この顔認知の特徴を..
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脳の顔領域の損傷による『相貌失認』と人間の『顔認知(顔と表情の識別)』の発達の特殊性人間にとっての『顔』は社会生活や対人コミュニケーション(感情伝達)に必要不可欠な情報を提供するインターフェイスであると同時に、『顔の好き嫌い・美醜の判断』は自己評価(対人評価)や異性選択、社会的ネット..
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“ヒトと動物の大脳の比較”と“チンパンジー(類人猿)の言語能力・心の理論を巡る実験”前回の記事の続きになりますが、人間の『脳重量・大脳皮質のニューロン数』を、他の動物と比較すると以下のようになります。大型哺乳類と比較すれば人間の脳は特別に巨大なわけではなく、人間の脳機能の優位性には『..
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“精神医学の近代化”と“向精神薬(薬物療法)・神経科学的仮説の発見”の歴史1950年代の抗精神病薬の発見によって、精神医学の治療法は『エビデンス(統計学的根拠)のある薬物療法』へのパラダイムシフトを体験することになりました。一番初めに統合失調症の治療薬として使い始められたク..