記事「小説」 の 検索結果 36258 件
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第285球マンモスのグラウンドでは表彰式後の選手たちの行進が続いていた。スタンドからは両チームをたたえる拍手が鳴り響いた。決勝戦の主役たちのうち、数名はその場にいないのが残念だったが…。瑞泉(西東京)GSコン..
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第284球へなへなと座り込んだ。力が抜けた。まさか、こんなことに…。マンモスのざわめきもBGMみたいな気がした。画面を通じても、それがわかった。そんななか周囲は慌しかった。サイレンが近づいてきたからだろう。同..
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第283球騒然、異様なムードのなかで試合は再開となった。だが、守野台(兵庫)、瑞泉(西東京)両軍ナインともに、表情はさらに硬かった。気持ちを切り替えなければ、と誰もが思ってはいたのだが…。9回二死。まさか、こ..
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第282球サイレンが鳴り響いた。守野台(兵庫)対瑞泉(西東京)。マンモスには両軍サイドの声も響いた。スタンドの両軍サイドからも同じような声が…。KOSMOS放送の塁沢高次アナの声はかすれきっていて、聞き取りに..
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第281球マンモスのスタンドが揺れた。守野台(兵庫)サイドからは「あと1球」コールが何度も何度も…。瑞泉(西東京)サイドからは「早瀬」コールが、これまた何度も何度も…。雨上がりの空の輝きが増した。灼熱の夏の空..
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第280球その時、西宮市の某病院で飛浦海斗は声を失っていた。ロビーのテレビに群がっていた患者さんたちはざわつくばかりだった。守野台(兵庫)のエース・太薙原紘一対瑞泉(西東京)の1年生GSコンビ「S」早瀬将吾。..
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第279球KOSMOS放送の絶叫アナウンサー・塁沢高次のボルテージは上がりっ放しだった。1球ごとにシャウトした。スタンドもそう。1球ごとに双方の応援席から交互に声が上がっているような感じだった。マンモス決勝戦..
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第278球センターのポジションについた瑞泉(西東京)GSコンビの「S」早瀬将吾は肩と足を軽くさすっていた。「何とかお願いします。持ちこたえてください」。祈っていた。ここでリタイアするわけにはいかない。あと一勝..
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第277球マウンドをならしながら、集中しようと思った。もう1点もやるわけにはいかない。これ以上の失点は致命傷になる。相手を見て、そう思った。でも自分が抑えれば、必ず勝機はある、と思った。アイツは二度、同じやら..
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第276球守野台(兵庫)の2年生・椿直広は、あの時のことをよく覚えている。同時に後悔している。あの日、あの時間に、なぜ、自分は…。もしも、いつも通り、秘密練習場に向かっていたら、あんなことにはならなかったかも..
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第275球声を荒げて走った。もう、やみくもに走っていた。後先のことは考えていなかった。ただ、動いた。動かないとヤバイことが起きる。そう判断した。「おい! お前ら!」。もう一度、叫んだ。いくつかの黒い影が一斉に..
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第274球女子学生の明るい声が聞こえた。うれしくて、たまらないって感じで、その声はまさに弾んでいた。聞いている人間までハッピーな気分になるような声だったという。太薙原紘一(守野台)はその声を寝転んだまま、聞い..