記事「小説」 の 検索結果 36259 件
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第262球グラブを外して、軽く屈伸した。それから、ユニホームを脱ぎ、アンダーシャツを脱いだ。バッグからタオルを取り出し、汗を軽くふき取った。左手で右ひじを触った。右肩をなでた。深呼吸して、新しいアンダーシャツ..
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第261球雨足が強くなった。グラウンドにも水がたまりそうだ。審判が試合を中断してもおかしくない勢い。だが、そのコールはない。銀傘の下のアンドロメダの面々も「ちょっと続行は厳しいんじゃないの」と話していた。白熱..
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第260球センターの瑞泉(西東京)GSコンビの「S」早瀬将吾も走った。全速力ではない。流した感じで走った。足の状態からして、それしかできなかった。マウンドのGSコンビの「G」剣源氏はそれを余裕の表情で見つめて..
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第259球どうしても気になった。同じ高校1年生。正直、自分の方が力は上だろう、って思ってはいた。向こうはすごい人気だけど、顔だって、とさえ思った。だからだろうか。いざ対決すると、意識した分、何となく…。「負け..
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第258球マンモス決勝戦。KOSMOS放送の塁沢高次アナは入れ込んでいく自分をわかっていた。「オーバートークは控えよう」と考えていたものの、だんだんと本来の…。すでに何度も絶叫はしていた。だが、まだまだ序の口..
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第257球海斗マニアの団長・香村瞳は「今こそ、私たちの出番よ!」とアルプス席で「団員」たちに声をかけた。守野台(兵庫)の1年生投手・飛浦海斗が苦しんでいる。「私たちの声で彼に元気を与えたい」。そう思った。これ..
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第256球マンモスのブルペンで守野台(兵庫)のエース・太薙原紘一は、しゃがみこんでいた。「大丈夫ですか」。遠くから、そんな声が聞こえてきたが、これには返事はせずに、右手を上げて微笑み返した。下を向いて、上を向..
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第255球気持ちがこもっていた。腕を思いっきり振った。振れたのがうれしかった。まったく痛くなかった。なんともなかった。むしろ、以前よりも軽かった。指のかかりも、よくなっていたと思う。いい球がいったな。確かにそ..
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第254球瑞泉(西東京)アルプス席で、GSコンビの「S」早瀬将吾の妹・瑠未が立ち上がって、声をからしていた。彼女だけではない。隣の父・達将も母・愛子も、1球、1球、興奮していた。1球、1球、声をあげた。そんな..
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第253球瑞泉(西東京)アルプス席からも再び黄色い声が響き渡った。「ゲンジ! ゲンジ! ゲンジ!…」。打席に向かうGSコンビの「G」剣源氏もその声がはっきり聞き取れた。ピッチングでなえていた心が、この時は再び..
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第252球力があふれてきたような気がした。そうなんだ、と一生懸命、自分に言い聞かせた。肩は重い。でも、まだまだ自分の方がマシなんだから…と。全力で投げることができる。全力で走ることができる。あいつらに比べれば..
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第251球初体験だった。珍しく興奮したという。歓声に感謝した。何とか対応してくれた限界に近い体にも感謝した。さらに自分にはこう言い聞かせた。「戦いはまだまだ続く。これで気を緩めるな!これからが勝負だ!」。そう..