記事「古典文学」 の 検索結果 231 件
-
古典文学探訪58 「織女」2 天帝の命を受けて孝行息子の所に派遣された織女主人に恩返しがしたいという董永に対して、主人は彼の妻に何ができるのかと訊ねます。ここも妙なところであり、董永に返しを求めるのではなく、妻に矛先を向けるのですから、理屈に合いません。妻が積極的に私が手..
-
古典文学探訪57 「織女」1 父の葬儀の費用を捻出するために奴隷となる男「織女」は不思議な話が多数載っている「捜神記」にある話で、目下、漢文の授業で扱っています。董永という人物が主人公であり、若いときに母親を亡くしますが、畑仕事に精を出し、父親を小さな車に乗せて押しなが..
-
古典文学探訪56 「猿の生肝」「クラゲ骨なし」2 猿とワニの話が原型「猿の生肝」や「クラゲ骨なし」の原典はインドの説話「猿とワニ」です。「今昔物語集」では猿とカメでしたが、さらにその元になった話です。猿とワニが仲良しであったという設定が変わっていますが、後の展開の伏..
-
古典文学探訪55 「猿の生肝」「くらげ骨なし」1 今昔物語集と「日本むかしばなし集」写真は須磨海浜水族園で撮った、悠々と泳いでいるクラゲを捕ったものです。 昔話にある「クラゲ骨なし」という話は、「今昔物語集」の巻5「天竺(インド)の話・カメ、猿のためにたばかられたる話」がも..
-
古典文学探訪54 「平家物語・宇治川の先陣争い」 策略がつきものの先陣争い写真は宇治川先陣の碑です。「平家物語」に「宇治川の先陣争い」という有名な話があります。 戦いの先陣がいかに大事な物であるかは、関ヶ原の戦いでも同様でした。東軍では福島正則が先陣を切ることになって..
-
古典文学探訪53 柿本人麻呂の「もののふの」歌、柿本人麻呂・猿丸太夫同一人物説写真は宇治の中の島に建つ柿本人麻呂の「もののふの八十」の歌碑です。満開の桜の花の下にありました。「もののふの八十宇治川の網代木にいさよふ波の行方知らずも」という歌が書かれており、近江の国から都に上る..
-
古典文学探訪53 「宇治拾遺」の瘤取り爺さんと「醒睡笑」の目の上の瘤を持つ禅門写真は宇治川桜祭りの時に撮ったものであり、中の島には所狭しと屋台が軒を並べていました。 「宇治拾遺物語」は「宇治大納言物語」がもとになったと言われています。宇治平等院の一角に住んだ権大納言だった..
-
古典文学探訪52 「宇治拾遺物語」の「瘤取り爺さん」写真は4月初旬に宇治中の島の満開の桜を撮ったものです。 「宇治拾遺物語」には瘤取り爺さんの話が載っていますが、今、われわれが知っている話の原型をなすものであり、細かく見てゆくと興味深いことが..
-
古典文学探訪52 「五月待つ花橘」の和歌にまつわる男女の話写真は平安神宮の右近の橘を撮ったものです。平安神宮の社殿自体が平安京大内裏朝堂殿を模して作られており、社殿に向かって右に「左近の桜」、左に「右近の橘」の木がそれぞれ植えられています。 この「..
-
古典文学探訪51 昔話「ネズミの相撲」 福をもたらすネズミ写真は大豊神社の狛ネズミのアップを撮ったものです。ネズミは酒器である水玉を抱いており、子宝や豊作などを象徴しています。 これも絵本などでよく出てくる昔話ですが、「ネズミの相撲」という話があります..
-
古典文学探訪50 「沙石集」のネズミの嫁入りの話・「御伽草子」の「鼠の草子」写真はネズミにゆかりのある大豊神社の本殿を撮ったものです。桜の花が風情を添えていました。 ネズミにまつわる日本の昔話として、有名な「ネズミの嫁入り」という話があります。ネズミが自分の娘のために世..
-
古典文学探訪49 「石山寺」4 物語に熱中していた少女時代を反省する菅原孝標女写真は石山寺の梅の花と水仙の花を撮ったものです。 「更級日記」の作者である菅原孝標女が石山寺に参詣する時、逢坂の関を越えましたが、彼女が関を越えるのは二度目でした。最初は13歳の時に京都に戻る時..