記事「小説」 の 検索結果 36259 件
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幕間の笑劇 第二場 ブライユ商会での捕り物モントルヴェル元帥直属の武装兵の小隊がブライユ商会にやってきた。 「ここが反逆者ディマンシュ・ブライユの実家か。」 「おい、誰か!」 小隊長が先頭を切って店先にずかずかと入っていくと、中には..
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幕間の笑劇 第一場 ボルドー市庁舎にて笑劇(ファルス)とは、中世フランスにおいて、重々しい宗教劇の幕間に上演された滑稽な短い劇のことである。 ********************************************..
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第53話 平和主義者-26「スイス兵だ。」 「スイス兵?」 スイス諸州は神聖ローマ帝国のハプスブルク家の支配下にあったが、長い闘争の末に十五世紀末には独立を勝ち取った。しかし、ほとんどが山岳地帯のスイスには農耕に適した土..
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第53話 平和主義者-25ニームの中心部には古代ローマ時代のコロセウムがあった。このかつての闘技場、今や廃墟となってその姿をとどめている場所で、一七〇四年五月一六日、ヴィラール元帥とジャン・カヴァリエの会見がおこなわれた。時..
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第53話 平和主義者-24ディマンシュはマゼルの家に戻って、ラコンブの家で起こったことを彼らに報告した。 「そうか…、おれたちが聞いた通りだったか…。」 マゼルは残念そうにつぶやいた。 「ああ…、この上はヴィラール元..
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第53話 平和主義者-23「寛容など不要だ!」 「えっ!」 シャルロットとアルが同時に驚いた。 「信仰…、それは我々全ての人間一人一人に対する神からの賜り物だ。国王に許していただくとかいう筋合いのものではない。ナントの..
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第53話 平和主義者-22「ディマンシュ…、おれには人の善意を踏みにじることはできない。もしも人の善意を信じてひどい目にあうとしても、その方がずっとましだ。」 「…。」 「とにかくジャンは話し合いに行く。何、心配するなよ。..
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第53話 平和主義者-21「おい! アル、ぼくだ! 開けてくれ!」 窓の中は暗く、扉は中からかんぬきがかけられていた。それでもディマンシュは扉をたたき続けた。しばらくすると眠そうな声が小屋の中から聞こえてきた。 「…誰だ..
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第53話 平和主義者-20「おい、おれが人を見る目のないぼんくらだっていうのか。」 「ぼんくらとは言ってない。」 「同じことだ。君は今おれのことを馬鹿にした。自分がいなくちゃ何も決められない若造だと思っているだろう。」 ..
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第53話 平和主義者-19二人は場所を移動した。そこでは広間の宴の喧噪はかすかにしか聞こえなかった。 「さてと、何から話そうかな。」 「ヴィラール元帥と会うことになったというのは本当なのか。」 「ああ、もちろんそうだ。..
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第53話 平和主義者-18ディマンシュがヴェゼノーブルのラコンブ宅に着いた時は夜もかなり遅い時間であったが、あかあかと灯がともされ、にぎやかな宴会が行われている真っ最中であった。 「いったいこれは?」 てっきりラコンブ..
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第53話 平和主義者-17ディマンシュは今度は怒りを露わにして二人を怒鳴りつけた。 「噂だの、伝え聞いただのと、そんないい加減なことを触れ回ることが、すでに敵の術策にはまっていることがわからないのか!」 二人はなおも言..