記事「小説」 の 検索結果 36259 件
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第53話 平和主義者-16マゼルたちが戻ってきた時、ディマンシュは部屋の掃除をしていた。 「やあ、よく寝たおかげですっかりよくなった。」 ディマンシュは明るい顔で言ったが、マゼルとサラは反対に陰鬱な顔をしていた。 「..
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第53話 平和主義者-15そのころマゼルの家では、夫婦の間でこんな会話が交わされていた。 「それじゃ、あたしも出かけるとしますか。」 「なんでお前まで出かけるんだ?」 「だってあんたはカスタネたちの方へ知らせに行くん..
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第53話 平和主義者-14「すまない。カミザールの一員であるおれがカトリックの女性を妻にしていたなんて、規律違反もいいところだな。」 「馬鹿! おれが怒っているのはこんな大切なことをどうして今まで話してくれなかったのかってこ..
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第53話 平和主義者-13「そなたは実にせっかちだね。ちょうど呼びに行こうとしていたところだよ。」 男爵は親しげに声をかけながら扉を開けた。そこにはこれまで見た中で一番美しいシャルロットが立っていた。 シャルロットは部..
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第53話 平和主義者-12「知らぬか?」 エガリエ男爵がいかにも残念そうに言うのに対してアルは正直に答えた。 「あの…おれだけど…。」 「おお!」 男爵は満面の笑みを浮かべた。 「そなたがアルベール・ブライユ殿だ..
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第53話 平和主義者-11「わしはそなたの弟ピエールにも会ってきた…。かわいそうにあんな小さいのに、大人たちの闘いに巻き込まれて、牢獄に閉じこめられることになるなんて…。」 「…。」 ジャンが言葉を詰まらせたのをアルが急..
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第53話 平和主義者-10「まあまあ、我々ユグノーの目的は一体なんだね。そのことをよく考える必要がある。かのヴァロワ家末期の内乱の時代のようにフランス全土を血で血を洗う状況に持っていくことかね。」 「我々だって好きこのんで武..
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第53話 平和主義者-9ジャン・カヴァリエとエガリエ男爵の会見はすぐに整えられた。ラコンブの家に男爵がやってくることになったのである。 ジャンもアルも緊張のうちにこの会見に臨んだ。現れた男爵は老齢にさしかかったところで..
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第53話 平和主義者-8「そりゃたいへんだ。で、お前はこれからどうするつもりだ?」 「ラ・サールに行ってみようと思う。ロランが無事ならあそこに戻っているだろう。そこでジャンの消息も聞けるかもしれん。マゼル、君は山嶺方面のカ..
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第53話 平和主義者-7「おう、ディマンシュ、首尾はどうだった? モンペリエは占拠できたのか?」 「いや…、その逆だ。ウーゼがやられた。」 「なんだって? どういうことだ?」 マゼルは乱暴にディマンシュの肩をつかんで..
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第53話 平和主義者-6リヴェールが菓子作りに熱中している間にディマンシュは自分の身代わりをこしらえ、そっと小屋の外に出た。そして、そこに干されていた生乾きの自分の服を着ると、急いでその場から立ち去った。 それから打ち..
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第53話 平和主義者-5ディマンシュは苦渋の選択を迫られていた。一刻も早く本隊に合流する必要があるのはわかっていたが、そのための代償としてポワーヴルの剣を諦めなければならないという結論にはなかなか踏み切れなかった。 神..