記事「小説」 の 検索結果 36259 件
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第51話 血戦-25モントルヴェル元帥更迭の知らせはセヴェンヌ中を駆けめぐった。それを聞いた者はみな興奮して口々に周囲の者たちに話さずにはおれなかった。 「おい、聞いたかい。」 「聞いたとも、あのモントルヴェル元帥..
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第51話 血戦-24バヴィル知事はモントルヴェル元帥の無責任な態度にほとほと嫌気がさし、部屋から退出した。しかし、知事とは入れ替わりにサン・シャプト男爵が元帥の下にやってきた。 「元帥殿、お耳に入れたいことがございま..
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第51話 血戦-23四月三日、ついにヴェルサイユから国王直々の決定的な手紙がモントルヴェル元帥の下に届いた。その手紙には丁重な言葉遣いでこう書かれていた。 「親愛なる従弟よ、今ギュイエンヌ地方で気がかりな問題が生じて..
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第51話 血戦-22スペイン王位継承を巡って生じた戦争がこれまでの戦争とは勝手が違い、未だ膠着状態にあるという状況を聞いてもルイ十四世は冷静さを失わなかった。しかしながら、その前線で指揮を執っている司令官のうち、ヴィラ..
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第51話 血戦-21一七〇四年四月一日、この日もヴェルサイユ宮殿における王の日課は前日と変わることなくおこなわれていた。朝日が昇る前から王の起床を待ち受けていた廷臣たちの目の前でルイ十四世は目を覚まし、彼らによって着替..
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第51話 血戦-20ピエールを寝かせた後、ジャンはディマンシュに話しかけた。 「さっきのおれの態度…、ひどいものだったな。君がいなければ、あのまま感情的になって収拾がつかなくなっていたかもしれない。」 「いや、自分..
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第51話 血戦-19しかし、そこでディマンシュが口を挟んだ。 「ピエール、君がそんなたいへんな思いをしてここまでやって来たとは知らなかった。君の話を最初にちゃんと聞いておけばよかったが、すまなかったな。」 そして..
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第51話 血戦-18こうして騒ぎが一段落したところにジャンが帰ってきた。 「兄ちゃ~ん!」 「ピエール! どうしてここに?」 ピエールは父親が捕らわれたことをジャンに話した。 「なんと言うことだ…。」 父..
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第51話 血戦-17マゼルが怒りのこぶしの第二弾を発しようとしたその時、それを止めたのはサラの怒声であった。 「あんた! この子が怖がってるじゃないか。こんな小さい子を怖がらせるなんて許さないよ!」 「サ、サラ…。..
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第51話 血戦-16「サラが君の女房?」 「そうだとも、おれの大切な女房だ。」 「可憐な女はどうしたんだ?」 ディマンシュは小さな声で言ったつもりだったが、あいにくサラはその言葉を聞きつけてしまった。 「何の女..
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第51話 血戦-15マゼルの剣幕にピエールがおびえた様子を見せた。 「こわがっているじゃないか。」 ディマンシュは戸棚から小瓶を取り出した。 「名は何という?」 「ピエール。」 ピエールは小さな声で答えた..
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第51話 血戦-14「おい! 誰もいないのか。」 マゼルはウーゼの隠れ家にやってくると、勝手知ったる集会場のある棟を訪れた。マゼルの声にすぐに反応して顔を出したのはディマンシュであった。 「マゼル! 君の方から来て..