記事「小説」 の 検索結果 36259 件
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第47話 枝の日曜日-8「馬鹿なやつめ! カミザールの落とし穴に自分で引っかかるとはな!」 兵士たちは悠々とマゼルの落ちた穴に近寄った。彼らが自分たちの足下が崩れ落ちるのを感じた時はもう遅かった。そこにはもっと大がかりな..
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第47話 枝の日曜日-7それはマゼルであった。彼は木に登り、水車小屋を囲んでいた竜騎兵たちに向かって渾身の雄叫びを発していた。 「うおおおおおおおお! おれを見ろ! おれはアブラアム・マゼルだ! シェーラ司祭をぶっ殺した..
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第47話 枝の日曜日-6娘の言うことはにわかには信じがたいことであったが、状況はまさにそれが現実のものであることを示していた。何者かが外からこの小屋を封鎖して火をつけているのである。水車小屋の壁は煉瓦を積み重ねてできている..
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第47話 枝の日曜日-5水車小屋の中には若い娘もいれば年老いた女もいた。彼女らは一心に聖書を朗読し、祈り、歌っていた。この祈祷会に意識を集中していたので外で何が起こっているのか気がつく者はいなかった。異変に最初に気がついた..
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第47話 枝の日曜日-4二人はひとしきり取っ組み合いを続けていたが、勝負のつかないままどちらからともなく休戦が提案され、疲れ果てた二人は同時に地面に転がった。 「あ~、やれやれ。おれたち何でこんなことやってたんだ?」 ..
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第47話 枝の日曜日-3カスタネはマゼルに追いつくと言った。 「おい、マゼル、あんな女にちょっと言われたくらいで逃げるなよ。」 「あんな女というがな、実に凶暴なんだ。」 マゼルは昔ガブリエルからほうきで殴られたこと..
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第47話 枝の日曜日-2しばらくすると男の声が聞こえてきた。 「おかしいなあ。姿が見えないぞ。そんなに足が速いようには見えなかったが。」 「おれはどうも最初から気乗りがしなかったんだ。」 どうやら付けてきたのは二人..
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第47話 枝の日曜日-1これまでのあらすじ 1702年にセヴェンヌで信教の自由の回復を求めて反乱を起こしたカミザールはセヴェンヌで地歩を拡大し、ユグノーの住民は彼らに協力を惜しまなかった。国王軍を率いるモントルヴェル元..
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第46話 春を呼ぶ女たち-30「ユグノーを迫害することでしかカトリックの証を立てられないとすれば、その方がよほど信仰が薄い。」 「まさにそうですわ! わたしが感じていたことをこうして神父様のお言葉としてお伺いできるとは。」 ..
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第46話 春を呼ぶ女たち-29「あ、あの…、こんなこと、ユグノーにひどい目にあわされた神父様に申し上げるのは…。」 「どんなことでもご遠慮なく。」 「わたし、どうしてもユグノーが悪魔だとは思えなくて…。」 「もちろん彼らも人..
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第46話 春を呼ぶ女たち-28一方、リヴェール神父の教会は、書庫での火災が司祭館にまで延焼し、彼は住まいを失っていた。司祭館が再建されるまでの仮住まいにと彼が選んだのが、放置されて荒れ果てていた小屋であった。彼はその小屋を使いや..
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第46話 春を呼ぶ女たち-27ラングドックの州都モンペリエでも復活祭のことが意識されていた。バヴィル知事は鎮圧作戦の現状と方針について、モントルヴェル元帥に多少の焦りを込めながら言った。 「元帥殿、復活祭までには平和なセヴェン..