記事「海外文学」 の 検索結果 164 件
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化学の授業をはじめます。/ボニー・ガルマス(鈴木美朋 訳)もう、今年ベスト級の作品が出てしまいました! 今年は元日からとんでもないことがあり、その後の対応とかにも心乱れて、なんかあまり本が読めなくて・・・でも読めるようになってきた、より時間はかかるけど。 ..
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『詩という仕事について』 ボルヘス詩の探求。 1960年代末にハーバード大学で行われたボルヘスの詩学講義。テーマは「詩という謎」「隠喩」「物語り」「言葉の調べと翻訳」「思考と詩」「詩人の信条」。彼が詩について語るとき、書かれた詩..
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『七人の使者・神を見た犬 他十三篇』 ブッツァーティ何処から、何処へ。 作者による『タタール人の砂漠』は、人の一生の寓話だった。自分の人生にはきっと何か特別なことが起きるだろう、そう未来に期待していた若者にはしかし彼が望むような出来事は起きず、待..
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『シルトの岸辺』 ジュリアン・グラック時の岸辺。 架空の国オルセンナ。昔は異教徒を武力で平らげ、東方貿易によって途方もない利益をあげて栄えた商業国だが、いまはかつての栄光も衰え、その陰に生きているような黄昏の時代にある。語り手の青年..
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『ロクス・ソルス』 レーモン・ルーセル独身者の機械。 四月のある日。友人の科学者マルシャル・カントレルに招待されて、語り手はパリ郊外モンモランシーにある広大な別荘を訪問し、いわくつきの珍奇な遺物や奇想に満ちた発明品の数々を見学する。..
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『谷間の百合』 バルザック愛の渇き。 貴族の家に生まれたフェリックスはなぜゆえにか両親から疎まれ兄姉から蔑まれて成長する。子供ゆえの無邪気さは悪意と誤解され、寄宿学校に進めば手紙一通もらえず小遣いも与えられない。いい成績..
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『地図と領土』 ミシェル・ウエルベック希望か、絶望か。 ジェド・マルタンは芸術家で、工業製品やミシュランの地図を写真撮影したのち油彩画に転じ、様々な職業の人たちの肖像を描いている。彼の作品はどれも独創的かつ美しく、超高額で取引された..
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『制作』 エミール・ゾラ知られざる傑作。 『居酒屋』の主人公ジェルヴェーズの長男クロードは、幼児のころ、絵画を愛好するある老人に画才を認められて彼の養子になり、老人の死後は遺産を頼りにパリに出て画家としての修業を本格的..
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『居酒屋』 ゾラどん底。 19世紀のパリ。屠殺場と病院に挟まれた陰鬱な通りの一角で、洗濯女のジェルヴェーズは(内縁の?)夫ランチエと二人の男の子の四人で暮らしている。鎧戸は腐り、ガラスにはひびが入っている貧しい..
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『ドルジェル伯の舞踏会』 ラディゲ糸。 ドルジェル伯爵の若き夫人マオは「時代おくれ」なほど貞淑な女で、夫以外の男との恋愛など考えたこともない。ある日、彼女は夫とともに出かけたサーカスで青年フランソワと知り合う。ドルジェル伯はこの..
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『悲しみよ こんにちは』 サガン少女たちはみな悲しい。 語り手の少女は17歳。美男で女好きの父親はやもめで、一回り年下のエルザを情人にしている。語り手が夏休みのいま、三人は海辺の別荘で暮らしている。波に煌めく夏の陽射し、真っ白..
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『ペスト』 カミュ春を恨んだりはしない。 アルジェリアの港湾都市オラン。1940年代のある春、さしたる特徴もないこの都市のあちこちで鼠の死骸が目撃されるようになる。その数は日を追って増していく。やがて、体調不良を..
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