記事「現代美術」 の 検索結果 572 件
-
吉増剛造展、足利市美でオープン、内覧会をレポートします(画像を追加しました)。名月や 夜は人住まぬ 峰の茶屋 (与謝 蕪村) 蕪村の秋の句、峰の茶屋は昼間の営業を終えると主人は下山、ですからそこからの冴えた名月を独り占めして眺められる、という趣向ですね。蕪村は..
-
柳澤紀子さん『全作品』版画集、刊行記念パーティーに出ました+加納光於さん作を居間に飾ります人の香に 酔ヒ泣く 秋の蚊なりけり (高橋 睦郎) 秋めいた大気の冷たさを感じるようになりました。しかしまだ蚊どもは元気で飛んでいます。そんな秋の蚊を詠んだ睦郎さんの一句です。ヒトの..
-
加納光於さんの新作展を鎌倉で観ました+レオナルド×ミケランジェロ展、佳かったです曼殊沙華 みな山に消え 夜の雨 (森 澄雄) 加藤楸邨門下の森澄雄は、端正な詠みぶりです。ちょうど秋のお彼岸が終わりましたが、わが家の周辺、ヒガンバナ=曼殊沙華はなお咲き残ってい..
-
愛媛県の久万美術館の「シュらん2017」展、オープニングに出ました甘粕の丘に上れば きりぎりす (車谷 長吉) 作家の車谷長吉(ちょうきつ)さんは、俳句の世界にはこだわりがあったようです。まとまった数の句作品を残していますし、奥方の詩人・高橋順子さ..
-
瀧口修造の墓に参りました+オープンした富山県美術館、面白いです西瓜より 大きく描きぬ 西瓜の絵 (小澤 實) ときにはこんなユーモア句もいいでしょう。詞書には「武者小路実篤展」とあるので、句意は明快です。小澤氏は骨董趣味もあって、なかなかの目利き..
-
ダン・フレイヴィン展はエスパス・ルイ・ヴィトンで+サッカー、スルガ銀行杯をナマ観戦敗戦忌 ことしの蝉のかしましき (松本 邦吉) またまた松本さんの句集『かりぬひ抄』から。昨日が8月15日、敗戦忌でした。この日を詠んだ句としては、これは深い余韻を持つ名作では。し..
-
国立新美のジャコメッティ展、見応え充分でした。我が家のジャコメッティもどうぞ風狂の 風へとひらく うすごろも (小津 夜景) モダンな夏の句です。これを収めた句集『フラワーズ・カンフー』が第8回田中裕明賞を受賞しました。フランスはニースにお住まいの小津さん..
-
DIC川村記念美術館では林道郎さん講演会を聴きました黙禱の 果てなき秋の暑さかな (松本 邦吉) 立秋となってもなお夏は本番で猛暑が続きます。この句、その「秋の暑さ」を詠いますが、句の眼目は「黙禱」ですね。とい..
-
横浜トリエンナーレのオープニング+高志の国文学館で瀧口修造トークをします是是非非もなき氷旗 かかげある (小澤 實) 猛暑の炎天下に「かき氷あります」の旗をかかげた茶店を見つけた、というのでしょう。いいも悪いもありません(笑)、こんなときは店にかけこんで..
-
石川九楊「書だ!」展、観ました+朝吹亮二さん、『密室論』初朗読に挑戦人呼びて 夏深むこゑ 山鴉 (飯田 蛇笏) 蛇笏の暮らした甲斐の国のこの季節のドキュメントでしょう。八月も近い山国の空気感まで伝わるようです。 さて、書家の石川九楊さんの回顧..
-
ミュゼ浜口陽三、千一億光年トンネルはユニークな企画展ですあさがほの 浴衣はたちと なりにけり (松本 邦吉) 詩人の松本さんの句集『かりぬひ抄』からです。これ、お嬢さんですね(笑)、朝顔柄の浴衣が似合う二十歳の愛娘を詠みましたか。このお嬢..
-
鯨井謙太ろうダンス「桃」見ました+大畑伸太郎個展Time is Color暴れ梅雨 死は兀兀(ごつごつ)と 一つづつ (高橋 睦郎) 昨年の蛇笏賞を受賞した詩人睦郎さんの句集『十年』のなかにこの句を見つけました。詞書に、「九州豪雨」とあります。これ、まさに先..