記事「現代美術」 の 検索結果 572 件
-
吉増剛造さんFukubukuroイベント2回目でした+「涯テノ詩聲」吉増さん新展覧会は11月からあぢさゐの ましろき朝と なりにけり (松本 邦吉) 詩人の松本さんの詩集『しずかな人 春の海』に収められた夏の句です。紫色ではなくて、白い花弁の紫陽花が満開になったのですね。この日は..
-
福田尚代さん、新作が都美の企画公募展で+ブリューゲル「バベルの塔」展も見ました人声も さびさびとして 青葉鯉 (安東 次男) 入梅前の風景でしょう、新緑のきれいな滝壺でしょうか、登山客の話し声も寂しそうに響いてくるなかに、水に游ぐ鯉のシルエットを見つけた..
-
川村記念美のヴォルス展、これは素晴らしい+高橋順子さん『夫・車谷長吉』刊行されました昼蛙 どの畦のどこ曲らうか (石川 桂郎) 俳句の師匠は石田波卿で、小説の師匠は横光利一だったそうです。理髪師を職業とした時期もあった、というのがなんだかいいですね(笑)。伸びすぎた..
-
砂澤ビッキ展を葉山で観ました+中原中也の会、ヨコハマにて眠たさを こらへて春を 惜しみける (長谷川 櫂) 長谷川櫂、第七句集『初雁』の一句です。五月も下旬、惜春というよりも初夏の気分です。入梅も近いかな。さあ櫂さん、このあたりから芭蕉..
-
石川九楊さんの書作品、飾りました+吉増剛造さん「火の刺繍」展IN札幌、案内が届きます万緑を 顧みるべし 山毛欅(ぶな)峠 (石田 波卿) 波卿の「自句自解」によると、これは昭和18年の5月に奥武蔵に出かけて山毛欅峠というところから眺めた風景を詠んだものといいます。「..
-
シス書店で大月雄二郎展+岡崎和郎、加納光於展にも行きました鳥交る 墓群としての アンフォルメル (小津 夜景) 「鳥交(さか)る」は鳥の繁殖をいうのですから伝統的な春の季語です。そこに、まるで墓石が林立するように見えるというアンフォルメ..
-
吉増さん、Nadiffでライヴ+武満徹さん、ヴェンダース写真、ブローティガンのこと+大岡信さん追悼うつつなき 現(うつ)つ心や 昼桜 (高橋 睦郎) 春爛漫の気分を詠んだ句ですね。あたたかい春の日差しを浴びる満開の桜を眺めていると、現実感がなくなる、というわけです。睦郎さん、「..
-
吉増剛造さん、森岡書店とMOTサテライトでトークでしたいきいきと 三月生る 雲の奥 (飯田 龍太) 龍太のこの名句、三月の初春を迎えていのちの芽生えがありありと実感される気配を、空の雲からも感じとる、というのですが、その三月、どうも今..
-
原美術館ではE・ペイトン展+詩人会田綱雄の「桃の忌」に出ました眠れねば 香(かう)きく 風の二月かな (渡辺 水巴) このコーナーに渡辺水巴(すいは)(明治15~昭和21)は初登場です。父は花鳥画で知られた省亭、内藤鳴雪の門下でしたが、まあ虚子の..
-
小石川で梅見+酒井忠康氏講演、澁澤龍彦最後の注文書籍+如月小春、十七回忌紅梅に なほななめなる 日の光り (飯田 蛇笏) 高橋睦郎さんに「秋の蛇笏春の龍太と偲ぶべし」の句があるように、蛇笏が得意なのは秋の句、子息の龍太が得意なのは春の句、というのが定評でしょ..
-
熊谷守一美術館を訪ねました+岡谷公二『伊勢と出雲』読了、「神道」問題興味ありです黒猫の 風邪惹きがほを 覗きをり (加藤 楸邨) 猫好きの楸邨の「猫」俳句にこれを見つけました。ただ、風邪をひいたのはネコなのかな、それとも飼い主かなと、読みかたに迷いましたが、こんな句..
-
吉増剛造さん、一年の〆は大友良英さんとピットインで+福田尚代さん、金沢の山鬼文庫の展示昨日よりも をととひよりも 冬日和 (星野 立子) 平明な立子の句の詠みぶりは、穏やかな冬晴れの日を歌う場合などに本領発揮です。さあいよいよ今年もあますところ僅かですが、こんな穏やかな..