記事「現代美術」 の 検索結果 572 件
-
和歌山県美では村井正誠展+わかやま歴史館も訪ねます初夢の 唯空白を 存したり (高浜 虚子) 初夢といえば、「一富士、二鷹、三茄子」ですが、虚子の見たのは、ただ空白のみ。虚子の句にはしばしば、形而上学的な趣きもありますが、これな..
-
新年おめでとうございます+昨年の〆は笠井叡父子の共演ダンスでした去年から つづく日和(ひより)や 今朝の春 (永井 荷風) 皆さま、2016年、明けましておめでとうございます。「饒舌三昧」、今年はこの「折々の句」からスタートです。まさにこの句の通り、..
-
原美術館のドイツ銀行コレクション写真展、良かったですすつぽんも ふぐもきらひで 年の暮 (久保田 万太郎) すっぽん鍋やふぐ鍋で熱燗をきゅっと一杯、この季節にはこたえられません。ところが生ものがダメな万太郎、このどちらかで忘年会を、と..
-
加納光於さん、《挿画抄》1972~79展+勅使川原三郎版「ゴドー待ち」は刺戟的でした六畳のうち 一畳に冬陽入る (江渡 華子) 江渡(えと)さんは84年生まれの若い俳人。デビュー作の『光陰』は大学生時代のみずみずしい作を集めて話題を呼びました。僕も文芸創作の授業で教材..
-
鴻池朋子「根源的暴力」展、刺戟的です+わが家の仔猫の近影を凩(こがらし)の 明日へしづかに 瞳(め)をつむる (三橋 鷹女) 鷹女、その俳句にはどこかデモ―二ッシュなものを秘めますが、明日あたり激しい木枯らしが吹くだろうという予感をモチーフ..
-
吉増剛造さんIN若林奮展、刺戟的でした+NHK日美では若林展の放送アベマリア 秋夜をねまる 子がいへり (橋本 多佳子) 「祝福あれ、マリアさま」の意だそうですが、キリスト教の祈祷の言葉を、秋の夜にこどもが寝言で口にした、というわけです。多佳子の句..
-
勅使川原三郎ダンス「ミズトイノリ」、刺激的でした+富岡奈津江展と芦田みゆき展、レポートします朝蜘蛛の 影吊る障子 秋の雨 (吉岡 実) 現代詩人の吉岡実さんの句集『奴草』からです。昭和初期の庶民の暮らしのなかに見た秋雨の朝のヒトこまでしょう。障子に蜘蛛の影が映っています。..
-
竹橋ではユニークな美術館展+YUKARI ARTでは大畑伸太郎展+神品芳夫・安藤元雄両氏の新著万巻の 書のひそかなり 震災忌 (中村 草田男) 震災忌、大正12年9月1日の関東大震災での死者を悼んでの季語でしょう。今年も各地で防災訓練でした。作者の草田男は、震災のあった時は旧..
-
葉山館で若林奮展OP+吉増剛造さん、「怪物君」のCine最新版です墓拝む 人のうしろを 通りけり (高浜 虚子) 今年も旧盆を迎えました。8月15日が、終戦(敗戦)の記念日にあたる、というのも妙に納得?してしまいそうです。この虚子の句、なんだかリアル..
-
エスパス・ルイ・ヴィトンではヤン・ファーブル+仔猫の里親に+岬多可子の新詩集妻に倣(なら)ひて 「天なる父」の名 呼びて朱夏(しゅか) (中村 草田男) 草田男の夫人の直子さんは、敬虔なカトリックの信者だったそうです。夫人に先立たれた草田男さん、82歳で亡..
-
横浜美術館では蔡國強展がオープンです日の落ちし あとのあかるき 青田かな (久保田 万太郎) 夏至が過ぎた後のいまの季節、日没がやや早くなりました。それでも稲が青々と育った田んぼには、日没後も暮靄(ぼあい)が明るく..
-
祐徳太子さんの新著は母上の物語+足利市美の若林奮「飛葉と振動」展雨の中に 風すじしるき 青田かな (芥川 竜之介) 梅雨の雨の降るなか、青い稲穂が茂る田んぼに風がさっと吹き渡るさまを詠みました。「青蛙おのれもペンキぬりたてか」などの奇想の句で知られる..