記事「現代美術」 の 検索結果 572 件
-
第五回ヨコハマトリエンナーレのオープニングに参加しました空蝉の 深手のさまを 見られけり (安東 次男) 蝉の抜け殻、つまり空蝉が、これは転がっているのではありませんね、木の枝か、どこかにしがみついたままなのでしょう。背がぱっくり開いて、ま..
-
寺田透『海山かけて』は「饒舌三昧」です(笑)+リヒター、やはり「崇高な美」が問題です少年に 蝉の森かぎりなくあをし (木下 夕爾) 詩人の木下夕爾はまた俳句も多く残しました。少年期の抒情世界はまた「詩人夕爾」のものでもあるでしょう。蝉、ですが、この夏は気象異常も関..
-
岡本太郎とアール・ブリュット展、「あしたのジョー、の時代」展、OPに訪ねました一瀧(いちろう)をもて 縦となす 大暑かな (安東 次男) 大暑(たいしょ)は二十四節気のひとつで、七月二十三日ころです。梅雨も明けて猛暑の到来する時期ですね。安次(あんつぐ)さ..
-
竹橋の近美、斬新かつ刺激的なコレクション展です+勅使川原三郎新作ダンス、ご案内井にとどく 釣瓶(つるべ)の音や 夏木立 (芝 不器男) 緑の濃い夏木立のもとに井戸があり、そこから水を汲みあげようと釣瓶が下ろされました。バシャッという水音が響きます。四国は宇..
-
神奈川近代文学館では菊地信義さんの装幀展です水無月の 鏡は浅く 薔薇しぼむ (吉岡 実) 詩人の吉岡さんの残した句集『奴草』から一句を。鏡と薔薇が詠まれ、モダニズムの香りが漂います。吉岡さんが「水無月」と書いたとき、あの..
-
サッカーW杯ブラジル大会、開幕です+バルテュス展こぼれ話せりせりと 夕蛙(ゆふかはづ)田や 酒にせん (飴山 實) 醸造学の研究者でもあった飴山さん、専門だけにお酒がお好きでした(笑)。田んぼで「せりせり」と鳴くカエルの声が聞こえてくる..
-
原美術館では二コラ・ビュフ展+中原中也の会、豊橋で会合でしたスリツパを 越えかねてゐる 仔猫かな (高浜 虚子) この季節、生まれて間もない仔猫を見かけるようになりました。わが家の近所の「地域ネコ(昔は野良猫といいました)」にもかわしい仔猫が..
-
フォートリエ展、観ました+芥正彦「アルトー24時・再び」、うーん+日和聡子『おのごろじま』は名作恐ろしき 緑の中に 入りて染まらん (星野 立子) 万緑を詠んだ立子の句です。高浜虚子の娘ですが、何人もの俳人が続く虚子一族のなかで、最も創造的な力を持ったひとでしょう。若葉のしたたる緑を..
-
府中市美「官展」展、良かったです+サッカーUEFAチャンピオンズリーグ、レアルの優勝ぶらんこ揺れだす われの漕げるに隣れるも (小澤 實) 俳句では「ぶらんこ」、「ふらここ」とか「鞦韆(しうせん)」という言葉でも詠まれます。春の季語です。春の陽を浴びてぶらんこを漕いで..
-
バルテュス展、必見です+ペーテル・エトヴェシュの室内楽、聴きました山鳩の こゑ森にあり 薊つむ (吉岡 実) 現代詩人の吉岡実さんの俳句、難解をもって鳴る詩作品とはうって変わり、素朴なまでに純粋な抒情の世界を生んでいます。森で山鳩の鳴くのを聴き..
-
C・ロアの『評伝バルテュス』、刊行+俳誌「白茅」4号誕生です+岡谷公二氏の神社論水の香に 木の香に発(た)てる 蛍かな (坂内 文應) 今年の五月はやや低温傾向ですが、梅雨を迎えると蛍の季節です。水の匂いと木の匂いのなかを蛍が小さな光を明滅させながら飛ぶ沼地の風景、..
-
ポルディ・ペッツォーリ美術館展、観ました+ENOの新作CDは上質なポップスです白藤や 揺りやみしかば うすみどり (芝 不器男) 長い房の白藤が微風に揺れました。動きを止めた藤の花を見ると、花の周囲の新緑の薄緑色が目に鮮やかです。これは不器男の代表句のひとつ。..