記事「短歌」 の 検索結果 17224 件
-
背中合わせずっとねの背中合わせの言葉には もうおしまいと笑顔のまぼろし 明日など誰にも来るもの過ぎるもの そのありきたりの今日は愛しき 雨の音に誘われ枕濡らしとき 限りあるなし時間とお..
-
もしも遡る十数年の歳月に 時空の戯れ叶うことなく もしもなど思い及ばぬ日々なれど 言葉の甘さに思いほだされ 胸元の小さきひかり眺めては 日々の雑事にひとときゆるみ
-
白木蓮気がつけば白木蓮の潔し 色なき空に無音の満開 何百と同じ言葉をしたためし さらりと流るる想いは底に
-
風に混じるいろ散り際の梅の香りも一段と 背中温みし路地裏の隅 傍らを幾年歩きしその日々を 桜巡りし数でかぞえる 色彩のうすくぼやけし春日和 風に混ざりし色想いやる 窓辺よりそよりとここ..
-
新玉葱うきうきと新玉葱を求めたり とろり飴色春告げし味 躰など所詮その人だけのもの 気にかけぬこと気にかけぬが良し 名残惜し雪の白さか吐く息か 弥生十日も過ぎたる夜半 アカシア..
-
乾杯おめでとと小さき声で伝えたり こみ上げるもの一年の重み ふた口で顔染まりゆくその様に 嬉しき今日と長き昨日と 今日の日の笑い過ごししその時を また明日へとただ繋げたし
-
思うもの夕暮れの空ほんのりと茜さし 共に染まりし続く雲へと 店先に鮮やかなりし桃の枝 蕾開きて雛祭りゆく 春めいて浮きあしだちて行く先で 目に入りしもの君に似合いか
-
ミモザ急ぎゆく後ろ姿を追いかけし 甘き香りのミモザの吐息 霧雨に傘を迷いてささぬまま 歩く道には靴跡ふたつ 枝垂れ咲く白梅の下ぼんやりと 猫は歩きぬ春を知ってか 壁際に寄りかか..
-
鎮静つま先のひとつ分だけ離れたる 淡きぬくもり心鎮めし 風に舞うビニール袋の行き先は 誰も知らぬげ乗りて行きたし ぽたぽたと軒に零れし雨玉を 数えられるほど今日は見ており
-
くもり空うす重く行くあてもなく雲の中 白梅ほどけ頬も和らぎ 玉葱を刻む音だけ響く夕 ただ淡々と音は続けり 白さにも色は重なり彩りと なりて白梅花深き色
-
彷徨う勢いのある恋愛の懐かしき ゆるりとするを良しと思へど 寒き日は些細なことに迷いあり 風冷たくてよそよそしくて 甘き香の赤き苺を一粒と ほおばりて夜ひとり噛みしめ
-
降るものは街灯に薄くけむりし雨粒に 手を延ばしたる現を忘れ 胸元に小さく収まり髪うねり 頭上より降る甘き囁き 繰り返す言葉の色は交じりあい 君は君なり僕は僕なり