記事「現代思想」 の 検索結果 73 件
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久万美術館の「大正・戦前 愛媛の洋画家」展、OPに出席しました+ロラン・バルト殺人事件?が主題の翻訳小説、読んでいますこほろぎが 生きをるこゑを よびかはす (橋本 多佳子) 昼間は残暑が残りますが、夜となると秋到来を実感します。コオロギの鳴き声などまさに「秋の風物詩」です。小動物の生命に対する多..
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「空想美術館」、今回はピエール・クロソウスキーの妖しいドローイングを+劇作家・高橋丈雄氏のこと+烏山の屋敷林にどうぞ紅さして 細かなものに 春の塵 (高橋 睦郎) 春の季節感を濃密にはらんだ句を探してみました。これはいい句です。詩人の睦郎さん、年少のころから俳句や短歌にも手を染めていたよし。こ..
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パイク没後10年展、行きました+森馨人形展+井筒俊彦全集完結記念シンポ鍬立てて 白露(はくろ)をはかる 夜来(よごろ)かな (安東 次男) 二十四節気では今は秋分ですから、もうひとつ前に戻ります、9月4日ころが「白露」でした。白露とは、「陰気やうやう重り..
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ジョセフ・クーデルカ展、見応えあり+立教大学では国際シンポ「知覚のプラトー」行年(ゆくとし)や 破障子の さんの塵(ちり) (永井 荷風) 大掃除をする長屋の風情を詠みましたか。こんなところに荷風の江戸趣味がうかがえます。引いたのは岩波文庫の『荷風俳句集』から。..
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若松英輔『神秘の夜の旅』は「霊性」の臨在を啓示+鈴木雅雄・林道郎『シュルレアリスム美術を…』刊行したたかに 閼伽(あか)たてまつる 残暑かな (西島 麦南) 閼伽は仏様に供える水のこと。このキビシイ残暑ではさぞや仏様も辛いでしょう、というので、容器いっぱいに水を入れてお供えした..
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和歌山近美では恩地孝四郎・藤森静雄展+若松英輔『井筒俊彦・叡知の哲学』は知的な刺激満載ですちりぢりと 向日葵(ひまわり)枯るる 残暑かな (芥川 龍之介) 夏の暑さというのは、いわゆる残暑となった頃が一番のピークでしょう。この句はそれをズバリと言い当ててます。ヒマワ..
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久万美術館では吉田淳治「絵画のwaltz」展+山口裕之訳のベンヤミンは抜群に明解愕然として 昼寝さめたる 一人かな (河東 碧梧桐) 自由律俳句を主唱して虚子のライバルだった碧梧桐ですが、この句では初句が7音。だから775という音数で構成されます。ふーん、この77..
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佐々木中『夜戦と永遠』、勉強中です+追悼・中村とうようさん夕立が 洗つていつた 茄子をもぐ (種田 山頭火) 自由律俳句の山頭火ですが、この句は575、しっかりと音数律が生きています。夕立がざあっと通り過ぎた後に、茄子の艶やかな紺色がいかにも美..
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多木浩二さんの訃報に接します+「アイデア」誌は羽良多平吉さん特集花疲れ おいてきぼりにされにけり (久保田 万太郎) 「花疲れ」とは花見をして疲れること。なんとなくその気分、この言葉からよく伝わります。東京の桜はもうほとんど散ってしまったでしょう..
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エスポジト氏講演「装置としてのペルソナ」+ロックギタリストのゲイリー・ムーア、追悼ですあえかなる 薔薇撰(え)りをれば 春の雷(らい) (石田 波郷) 波郷の実質的なデビュー句集『鶴の眼』(昭14)の巻頭から三句めの作。「銀座千疋屋」の詞書があります。松山から上京し..
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横浜ダンスコレクションEX、覗きました+スウェーデンボリとカント『視霊者の夢』内のチヨマが隣のタマを待つ夜かな (正岡 子規) この句の季題は「恋猫」。ウチで飼ってる♀のチヨマちゃん、お隣で飼われる♂のタマがやって来るのを待ってるようだね、というわけです。子規..
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ブリヂストン美術館訪問+前田英樹氏の保田與重郎論に注目です町空の くらき氷雨(ひさめ)や 白魚(しらお)売 (芝 不器男) 冬のどんよりした空から氷雨が走ります。白魚を行商する男が売り声をあげながら通りすがりますが、その情景はいかにも寒々と..
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