記事「精神医学」 の 検索結果 558 件
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H.コフートの“理想化された親イマーゴ”と“依存症問題”から見る境界性パーソナリティ障害:2二分法思考(白か黒か思考)は認知療法で『全か無か思考』と呼ばれているものですが、これはメラニー・クラインが定義した発達早期の非適応的な防衛機制である『分裂(splitting)』が関係した思考法です。..
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H.コフートの“誇大自己”と“理想化された親イマーゴ”から見る境界性パーソナリティ障害:1前回の記事で説明したH.コフートの自己心理学では、向上心を伴う『誇大自己(grandiose self)』と理想を目指していく『理想化された親イマーゴ(idealized parent imago)』..
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境界性・自己愛性のパーソナリティ障害と自己愛の発達4:向上心と理想に支えられる健全な自己愛自分で自分を大切にしたり自分の能力・努力の価値を信じたりする“健全な自己愛”が無ければ、現状よりも自分の能力や状況を高めていこうとする『向上心』が持てず、自分が将来的にいつか到達したいと思う『理想』の..
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境界性・自己愛性のパーソナリティ障害と自己愛の発達3:コフートの自己心理学と愛情不足・過保護の影響境界性パーソナリティ障害でも自己愛性パーソナリティ障害でも、『自律的な自己アイデンティティの形成』ができないという問題が見られ、自己アイデンティティが拡散して依存性や自己顕示性が強まることで『他者との..
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“A群~C群のパーソナリティ障害”に見られる中心的な性格傾向と正常とされるパーソナリティ特性についてパーソナリティ障害はその中心的な性格傾向と行動様式に基づいて、『A群・B群・C群(クラスターA・クラスターB・クラスターC)』に分類されていますが、A~C群で見られる中心的な性格傾向と問題行動はその程..
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境界性パーソナリティ障害(BPD)の“発達的な原因論”と“対象恒常性の形成‐欠如の考え方”前回の記事の続きですが、思春期の学校生活における友達関係への馴染みにくさや孤立感・疎外感の長期の継続、いじめられるトラウマ体験なども、『自己愛・承認欲求・自己防衛・人間不信の過剰』を伴う人格構造の変化..
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境界性パーソナリティ障害の性格行動パターンの特徴と早期母子関係に注目する原因論の移り変わり『感情・気分・行動・人間関係・自己アイデンティティの不安定性』を特徴とする境界性パーソナリティ障害(BPD)の人に見られやすい“行動・対人関係のパターン”には、以下のようなものがあります。 1...
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パーソナリティ障害における“問題状況(不適応)のパターン化”と“主観的な悩み・他者への影響”パーソナリティ(人格)とは発達過程の各種の要因によって形成される『一貫性と持続性のある思考・感情・行動・コミュニケーション・対人関係のパターン』です。日常生活や人間関係の中で“その人らしい性格特徴・行..
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新型うつ病の“選択的なストレス反応”と先進国に共通する“労働・仕事の不適応問題”の時代的要因:6新型うつ病(非定型うつ病)では、自分が好きなことやストレスのない活動をしている時にはうつ病の心身症状が出なくて、自分の嫌なことやストレスの多い仕事をしている時に症状が出やすいという特徴がありますが、こ..
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新型うつ病の労働適応とポストモダンの環境管理型権力5:精神医学的な正常‐異常の基準・働く事の本質前回の記事の続きになりますが、ポストモダン(後期近代)の社会では、教育制度や命令規則によって行動基準を内面化させる“規律訓練型システム(権力)”に代わって、本人が操作されていると気づかないうちに環境条..
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新型うつ病と規律訓練型システムによる超自我の形成4:“中心的・権威的な価値規範”との向き合い方前回の記事の続きになりますが、従来のうつ病は『~しなければならない・~できない自分には価値がない』という社会的・権威的な価値規範への同一化があり、それが実行できない自分に罪悪感や自罰感情を感じることが..
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新型うつ病の“選択的なストレス反応”と“仕事上の適応困難”3:仕事のストレス増大要因の考察新型うつ病はある意味では『ストレス環境(主に労働環境)への適応問題』へとシンプルに還元することが可能な病気なのですが、それはそれだけ現代の先進国に見られる豊かな社会が『仕事(労働)・お金の問題以外のス..