記事「PARISINA」 の 検索結果 27 件
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バイロン文界の大魔王 第四章05バイロンミルバンク嬢と結婚したる前後より、其家政は、日々困難に向ひつゝありしが、今や其生活の変化と、其れに要する入費とは、日に増加するのみに非ず、久しき以前より未払になし有りしものは新なる負債と共に愈..
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『バイロン伝』第五章 2/4一八一三年の四月には『ワルツ』が出版された。これにはバイロンの著者名が無い。同年の五月には『ギアオール』が出版された。これはそれまでの三ヶ年間に書き上げられたもので、彼の書いた最初の物語詩であつた。..
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パリシナ 尚友館版 INDEX『艷美の悲劇詩 パリシナ』 バイロン卿 (1788-1824)著 木村鷹太郞 (1870-1931)訳 ⇒詳細・ダウンロード 全21エントリー(2007/10/13~2007/10/31)..
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『パリシナ』尚友館版01/21一夏余※(やまいだれ+同)を養ひて病床にあり、發熱疼痛已に去れるも、体力未だ回復せず、爲めに尚ほ病床を離るること能はず、無聊の餘り、バイロン中の短詩の飜譯を試みんと、横臥のまゝ、枕頭に硯を置き、左手に..
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『パリシナ』尚友館版02/21一 ナイチンゲールの高き調《しらべ》の囀《さへづ》りは 今は樹の間にひゞく時なり。 戀人等の交《か》はす言の葉は 其さゝやきの一語一語に樂しき時なり。 そよ吹く風、近き水音 しづけ..
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『パリシナ』尚友館版03/21二 されどパリシナが其室より庭におり立つは 清き水音を聞かんが爲めには非ざりき。 夜の闇《くら》さに此あでなる貴女の歩むは 天つみ空の光を見んが爲めにも非ざりき。 パリシナがエステの..
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『パリシナ』尚友館版04/21三 彼等に取つては世界万物果して何ぞや。 時の推移《うつり》、潮《うしほ》の滿干《みちひ》何かあらん。 凡ての動物も、天も、地も、 彼等の眼にも心にも、げに何物にてもあらざりき。 是..
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『パリシナ』尚友館版05/21四 罪ある嬉しかりし塲所を 屡々顧みつゝ二人は去りぬ。 又たの逢ふ夜の望みと誓ひはかけて交はせしとはいへど、 今の別れは永の別れとなるかの如く二人はいとど悲しみぬ。 と息つきつゝ抱き..
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『パリシナ』尚友館版06/21五 ヒユーゴーは己れの床にたゞ一人 他人の妻を思ひ樂しまんとして行きぬ。 されどパリシナの物思ふ頭の内には 又た夫の信ぜる情をも置かざるを得ざるなり。 寢りに於て發熱したるなるべく、..
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『パリシナ』尚友館版07/21六 夫は眠れる妻を己が胸に引きよせて 其片々の寢言を聞きぬ。 彼れは聞きぬ─『如何なればアゾ(エステ)公は 大天使の聲を聞きたる如く驚ろき玉ふにや? 公は再び眠ることなく目さめて ..
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『パリシナ』尚友館版08/21七 彼れ劍を握れり。 殆ど拔きて又た之れを鞘に納めぬ。 彼女今やたとひ活くる價なきものなりと雖、 此くも美しきものを彼は殺すに忍びざりき。─ よしやほゝゑむことはなさすとも尚ほ心地..
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『パリシナ』尚友館版09/21八 朝に至り彼は四周の人々より 種々の談話を聞き集めて探索し、 彼等二人の現在の罪行及び己れ自身の將來の不幸等 彼れ聞くも好ましからざる凡て十分の證據を得たり。 久しき間二人の仲を知..
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