記事「poem」 の 検索結果 515 件
-
おかえり、ピーマン坂道の向こうは苦い それでもどうしても今日は 新しい自転車で この道を走りたかったから 登り切ったてっぺんから ゆっくりと滑り落ちてゆく 初夏の夕映えが滑り落ちて 垢抜けたピーマンの..
-
未完成雨上がりの道の窪みにできた 小さな水たまりは わずかな風に震えながら 未だ晴れそうで 晴れない空を映している まだらのサイズに散りばめられた 水の中の雲の間を 名前の知らない鳥がよぎ..
-
もうそれで僕は朝一番にひらく窓みたいに 心の窓も 全部ひらけたらいいのに 繰り返し 繰り返し そう思い続けた日々 朝のカーテンのような光が 臆病な空気のかたまりを やわらかな風に変えてくれる..
-
とおいはじまり夕ごはんが終わった後の よごれたお皿をあらいました ぬれたお皿をみがきました そして同じかたちのお皿を いちまい いちまい 重ねて こわれないようにもう一度 元..
-
友達という場所で厚い雲の上の紫色が 滲んでくるような夕刻の雨に 初夏の花の蕾は揺れていた たった今止んだ夕刻の 煙たなびいてゆく この空の雲の向こうを さやさやと見上げ続ける うすあかり色した ..
-
僕は君の椅子になりたい週末の夜更かしのテレビの前で 僕の膝の上で寝息を立てた 小さい頃の君よ 休日の公園のベンチ 腰かけた僕の上に腰かける 小さい頃の君よ 君が大きくなるまでに 僕は君と何度腰かけただ..
-
もっときかせて遠出をしたからって おみやげはいらないよ 遠出からかえった君が 買いそびれたと頭をかいた そのかわり もっとそばにきてよ そのかわり もっときかせてよ 私がまだ行ったこ..
-
思いの翼で曇り空のあいだから 待ちきれない陽ざしが 晴れの兆しを届けてくれた 広がり始めるひとすじの光よ これからも僕は どこまでもあなたと 果てしない希望を広げ続けたい 昨日と未来が..
-
本のお知らせ。(その1) 新・中学生のクラス合唱曲集「いつかこの海をこえて」新・中学生のクラス合唱曲集 「いつかこの海をこえて」 {全曲収録CD付き楽譜 (解説付) 音楽之友社 (著, 編集) } 本の内容 オリジナルの新作を中学生に贈るクラ..
-
未踏新しい靴を履いて いつもの道を歩けば 春の香りがした すれ違いざま ピカピカの 自転車のハンドルが 春の陽ざしに翻ってゆく 誰かが植えたパンジーは 大きく風に揺れている ..
-
徒歩走りたいのに走れない日は 歩くだけ それで充分ではないですか 時々は立ち止まって この空の高さに包まれながら 身を任せるのもいいではないですか 気の遠くなるような道のり その先の..
-
春のアーチ桜の花が いつもの年よりも 少し早く開いた春は いつもの年よりも 少し早く人を呼んでいました 冬の間まばらだった 土の駐車場には 色とりどりの車が置かれ 冬の間がらんどうだ..