記事「プロ野球」 の 検索結果 30760 件
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第32球その男の目は妙に穏やかに見えた。笑顔が輝いているようにも見えた。何となくホッとした。(注:別に面白い顔というわけではない) 何となく話に引き込まれた。勝手に暗いトンネルをさまよっていたのに、何となく..
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第31球武者震いした。大金をギャンブルに注ぎ込んだ…、当たるか、外れるか…、ちょっと興奮…、ちょっとワクワク…、そんな気分だった。初体験だった、といっていい。チャンスに打席が回った時もこんな気持ちにはならな..
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第30球危機的状況にあった。人気が下落した。大入り袋が配られていた時代が懐かしい。テレビ視聴率も低下した。二ケタ取るなんて夢の夢だった。プロ野球が…。 「会長! もう考え直さなければいけないのではない..
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第29球あれ、だけはやりたくなかった。いや、本当はやりたくてしかたなかったのかもしれない。それを無理矢理、我慢した。何度も何度も誘惑に負けそうになったことはある。でも、ギリギリで踏ん張った。男の意地だった。..
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第28球鬼と呼ばれた。しごきの鬼、練習の鬼…。ニックネームには必ず〝鬼〟がついていた。後輩たちには恐れられた。同期、同年齢の同僚も一歩引いた。先輩たちも一目置くようになっていた。そもそも見た目も怖そうな顔を..
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第27球スピードの魔力に、はまった。とりつかれた。追求した。どうすれば、速くなれるか。この1点を模索した。考えるだけで胸が弾んだ。実行に移すと、ときめいた。ワクワクした。ちょっとでもアップすると、もう天にも..
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第26球冒険できなかった。堅実な道を選んできた。安定を最優先に求めた。まぁ、幸せだった。人並みの生活はできた。結婚した。子供もできた。次は家を買うことを目標にしていた。それなりに仕事して、それなりに上司にごま..
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第25球草野球チームの左腕エースだった。このレベルなら抑えられる自信はあったが、そんなそぶりは見せないようにした。無理したわけではない。野球が楽しかった。心底、楽しかった。早朝のグラウンド。一生懸命、汗を流..
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第24球追っかけが家の前にまでやってきた。こんなものとは知らなかった。カメラを隠し持った人間もうろうろしていた…と思う。見知らぬ人が周りにいっぱいいるような気がした。監視されている気分だった。誰も自分には注..
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第23球母・聖子には隠し事があった。あの日の夜のこと。これだけは言えなかった。いいえ、言わないことに心に決めた。それでも幸せだった。いつも、どこかで想っている。それで十分だった。最初からそのつもりだった。 ..
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第22球10歳年上の兄の趣味はパチンコだった。どうも一時はパチプロを目指していたような気がする。いろんな種類の台の特徴をメモしていた。そのノートには攻略法がぎっしり書き込まれていた。数字がいくつも並べてあっ..
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第21球神戸の豪腕には秘密があった。そこまでいうほど大げさなことではないかもしれない。でも紘一にはそれぐらい大事な人だった。高校最後の夏。この人がいるから、今度こそ甲子園を勝ち取れると信じていた。 「..