記事「ポエム」 の 検索結果 3079 件
-
三節:啓蟄(仲春):扉を開いて扉を開いて 風を招けば 春めく陽射しが カーテンに戯れる 少し気の早い 桃が笑えば 白い蝶の舞う 仲春の訪れ 眠りから覚めた 柳の芽の若さ 蕗の薹が..
-
二節:雨水(初春):明日葉三寒四温の艶やかが愛しい 消え残りの冬の枯れ風が冷たい 夕暮れの空はまだ浅い紅 気の早い猫柳の銀はアセチレンの炎 桃の節句を控えて町は賑やか ..
-
二節:雨水(初春):遥かなり暁にたなびく霞 夜月に照り映える朧 それは まだ遠い春を 招くための呼び水 春の一番が吹いて 二番 三番と追えば 咲くは 菜の花の黄色 色めく風の疾..
-
二節:雨水(初春):待ち焦がれ雪は やがて綻びて 細かな雫をこぼす 氷は いつか瓦解して 小さな水となる いずれせせらぎに やがて大河に 大海に注いで 寄せる波となれ 待ち焦がれる ..
-
一節:立春(初春):梅蕾が 音もなくほどけて 溶け残りの雪を照らす 花びらが 密やかに開けば 締まった風に色を燻らせる 春告鳥が 余寒の空に啼き 里山の木立に 色めく風..
-
雲はどうして (Memorial Writing 600)雲はどうして 虹の色を真似ないの? 目の覚めるような 鮮やかを纏わないの? ありのままが 一番自然なのに 消したり 足したり 人はなぜか忙しない ..
-
一節:立春(初春):シリウスシリウスは天狼 蒼い眼の覇者 光輝き 夜を焼き焦がす 夜の闇に身を潜め けれど見上げればそこにいる 寒空の 透明な気体を貫いて 冷気の揺らめきを ものともせず..
-
一節:立春(初春):東風春風は東から 芽吹きを誘う 凍てついた水面を 呼び覚ます風 梅が覚めれば梅東風 桜を呼べば桜東風 雲雀の囀りには雲雀東風 人は夢心地 氷を解かすように 心..
-
季節の物語 ~そのプロローグ~東の空は 妖しく底光り 星が消えていく 一つ また一つ こうして 季節は巡り 振り返るたびに 自分の足跡を見る さりげない日々 行き止まらない時間 雪嶺..
-
手紙インクの色を選んで したためた手紙 雲の色を映した 透明な便箋 心の奥に沈んだ 遠い日の想い 少し滲みながらも 便箋に刻まれる 遥かなり 雪嶺 揺れ惑う ..
-
金色の柱パンジーの葉の夜露は 凍えて星になる 花びら色を映した 鮮やかな星になる あなたと手をつないで 空を見上げれば 温もりが伝わってきて 頬が紅く染まる 重ねて..
-
夕方の携帯電話夕方の携帯電話が 君の名前で震えた 少し歪んだ声で 「風邪ひいた」 と一言 見下ろした街灯りは 燃え残りのイルミネーション 不意に寒気がして スーツをまとう ..