記事「古井由吉」 の 検索結果 48 件
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【病いの女たち2】杳子・妻隠(つまごみ) (新潮文庫) - 古井 由吉文学の世界で登場する筆頭「病いの女」は杳子と言えるだろう。古井由吉が丸で秘蔵っ子のように生み出してくれた。『脳が揺れ比喩ではなく、実際にめまいを感じ..
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古井由吉さんを悼む古井由吉さんが亡くなった。2月28日に亡くなられ、82歳だった。かつて、20代の頃には、その独特の世界に魅了され、難解な部分を同じ志向を持つ友人と話し合い「文学好き」を勝手に自認した。「杳子」「妻隠(..
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つぶやき アーカイブ「回想」黄金週間の前半、私たち二人と、息子と娘、それと娘の夫と孫との家族6人とでいきつけのラーメン屋に行った。特に息子は大のお気に入りで、美味しかったと帰りの車中でも繰り返す。孫は騒ぐことも無く、周りの人に..
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奇跡のように視界が広がったこんばんは、HITOIKIです。 耳はいちばんあぶないところだ。(古井由吉「忿翁」28頁) 怖い話しだった。コケシの頭でテーブルの端を叩く音が果てしもなく反復する。耳はそばだてたり、閉ざした..
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ガスがおりてきてこんばんは、HITOIKIです。 古井由吉「忿翁」から 反復の疲れに俄かおそわれ、これを今日は飛ばしてしまいたいと誘われる。・・・ もしもそれぞれ個々の怨恨のあらわれた姿なら、反復になり..
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喋り足りなかった読書会こんばんは、HITOIKIです。 先日、某所で恒例の読書会を開いた。集まったのは6人。新入会のS君は僕の娘と同年。その速読を見込んで誘った。なんと仮往生伝試文を3日で読破したつわものだ。それと、..
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「仮往生伝試文」を読む(18) ー仮ながらせっかく立往生に座往生ー仏さまが迎えにくるのを椙の木末に裸体で縛られながら待っていた聖人は助けられるのを逆らうが、狂ったまま2、3日で死んでしまった(29頁)。今昔物語集 巻20第12話 伊吹山三修禅師得天狗迎語が出典のよ..
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「仮往生伝試文」を読む(17) ーあちらの腹の子を嫡男にー天性淫奔の夫は狐に騙されて自宅の蔵の下に潜り込み、13年の間に子供まで儲けて戻ってみると、13日が過ぎただけだった(295頁)。今昔物語集 巻16第17話 備中国賀陽良藤為狐夫得観音助語が出典のよう..
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「仮往生伝試文」を読む(16) ー居ても居なくてもー六角堂で願をかけた帰りに百鬼夜行に出会って、自分の姿を消された男は家のものからも、さほど不思議がられず、病に苦しむ姫君の前に突然に姿を現した時も大目に見られた(259頁)。今昔物語集 巻16第32話..
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「仮往生伝試文」を読む(15) ーほうけた真顔ー官職からはずれた下級貴族が唐人から算木を習い、自分は法師に落ちぶれたが、庚申の夜に女房たちを算木で笑壺に入れてしまう(243頁)。宇治拾遺物語巻第十四一一(一八四)高階俊平が弟入道算術の事が出典のよ..
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「仮往生伝試文」を読む(14) ー死の呪力ー鐘堂の内で死んだ真似をした老法師は、穢を恐れた僧の知らぬ間に鐘を盗み出してしまう(203頁)。今昔物語集 巻29第17話 摂津国来小屋寺盗鐘語が出典のようだ。 死んだ真似とはいえ、黄泉に就いた者..
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「仮往生伝試文」を読む(13) ーいま暫くは人間にー出典は探せない。自分が往生する夢が疫病のように流行し、本当に往生してしまった。それから、女房の枕元に現れて、いま暫くは人の間に住んで、精進を加えて、極楽に生まれたい、と告げる。往生してから、往生を願..
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