記事「幻想」 の 検索結果 593 件
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四章 響く不協和音 続き「あの方がいけないのだ、あの方が――」 そう吐き捨て、玉梓は丁寧に整えられた爪を噛んだ。 天藍が眠る部屋の隣、海を見下ろせるゲストルームで、玉梓は先ほどから呪詛の声を漏らし続けている。 この..
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四章 響く不協和音「もしもし、旦那か?――すまない、緊急事態だ。」 豪奢な内装の施された広いベットルームで、天藍は目を覚ました。体が動かないのは、なにがしかの術を掛けられているのだろう。外の様子が分からないた..
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四章 響く不協和音野次馬に混じって麟児たちは、燃え上がる炎を空しく見上げている。 麟児たちの前で、炎上しているのは、故売家ウォーキートーキーだった。 俄かに発生したこの火事に那木じゅうが騒然としているが、店主で..
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三章 行進曲・同床異夢ナイフ男の次に麟児の前に立ったのは、彼よりも頭二つほど高い身長と、それに見合うだけの体重を持っ男だ。両肘を軽く広げて爪先で小さく跳躍しているところを見ると、どうやら直接打撃(フルコンタクト)空手かキッ..
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三章 行進曲・同床異夢ウォートーキーを離れて数分後、麟児はその異変に気が付いた。 「――尾けられてる。」 それも一人や二人ではなさそうだ。亀老も低い声で同意した。 「五人という所か。隠密と言うには随分雑な気配じゃ。」..
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三章 行進曲・同床異夢 続き不穏当なやり方で夜宵の言い値を半額以下まで値切って聞き出した情報は以下の通りである。 狂峰和尚を返り討ちにした玉梓は、四〇〇年前と同様、色香を武器に権力者に接近した。 海郷市を地盤とする村上と..
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三章 行進曲・同床異夢 続き「今日は何だ、可愛い子連れてきちゃって。いつも酷いことしてごめんさい、の気持ちを込めて、その子紹介してくれんの?」 にやにやとした笑みを貼り付けた男は、天藍に向かって好色そうにウィンクをしてみせ..
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三章 同床異夢 続き「建設計画その物は、この街が政令指定都市になるのと同時期だったかなぁ。それが一〇年くらい前だったはずだよ。」 その後、建設誘致を巡る責任者の金銭スキャンダルの発覚、多数の死者を出した事故の発生な..
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三章 行進曲・同床異夢 続き彼の、美男子では決してないが、温かみを常に絶やさない容貌も関係があるのかもしれない。 そんな許嫁のやさしさあるいは甘さが、天藍公主が反発している理由の一つでもあった。 人間嫌いの人間と人間..
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三章 行進曲・同床異夢「参ったよなぁ……。」 渋い顔をしたのは、ガレージの空気が悪かったからではなかった。 天藍が好き、と言った麟児のバイクはSUZUKIのGSX四〇〇S。その流線型の車体から付いた、「KATANA..
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E.T.Aホフマンの作品1979年発行、『集英社世界文学全集18 ホフマン』を読む。収められてるのは以下の4作品。 【砂男】短篇 1815年 ナタナエルという青年の数奇で不幸な人生。幼い頃に聞かされた「砂男」という妖..
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三章 行進曲・同床異夢備え付けに工具箱を取り出したとき、 「あのさ、何かあるのなら言ってくれませんかね?」 「――さすがね、気配は隠したつもりだったけど。」 振り返った麟児の視線の先にいたのは、星野ナナこと天藍公主だ..