記事「新撰組」 の 検索結果 804 件
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鬼の章(84)一体何者なのか。そんな芹沢の疑問に答えるように、一人の男が進み出た。 「貴様」 歯噛みしながら血走った両眼で芹沢が睨み付けた相手。それは伊東甲子太郎だった。 時を同じくして、天狗党の包囲の..
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鬼の章(83)時間を掛ければ被害は拡大する。 だが、芹沢は強く、異刻人である芹沢の能力は常人を越えているという。 そんな男に、自分が勝てるのだろうか。 この場に駆け付ける前から、服部の心中にはそんな幾つもの思..
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鬼の章(82)芹沢が感じ取ったのは、それまでとは明らかに異なる気配だった。 次の瞬間、服部は猛烈な勢いで芹沢に斬りつけた。芹沢がその太刀を止められたのは、なかば運だった。反射的な反応で受け止めたものの、今までとは..
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鬼の章(81)芹沢がその気であったなら、服部の首は飛んでいた筈だった。今もなお、芹沢の気分一つで服部の首はたちまち寸断されていただろう。服部が退こうとしても、何らかの抵抗を示そうとしても、その前に芹沢の刀が服部の首..
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鬼の章(79)「これはしてやられたの」 芹沢の様子が変わった事に、その場の全員が気付いていた。そして天狗党の男達は勿論、腹心の仲間である平山、平間、野口でさえも、芹沢の様子に恐怖を感じていた。 藤堂もまた、芹沢..
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鬼の章(74)「服部さん」 そこに立っていたのは、服部武雄だった。衛士達から歓喜の声が上がる。 「皆、無事か?」 言いながら、服部は皆の様子を把握していた。息は乱れているし、ほぼ全員が少なくない手傷を負ってい..
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鬼の章(73)幾つかの気勢と共に、男達が一斉に衛士に迫った。 衛士達も必死で抗うが、疲労の蓄積は顕著だった。 篠原が肩先を斬られ一歩退いた。横にいた加納が庇う間に刀を左手に持ち直すが、動きは大きく鈍ってしまう。..
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鬼の章(71)最も、彼らの抵抗も時間の問題だと思われた。致命傷にこそ至っていないが、全員が少なくない手傷を負い始めている。 死闘を終わらせるための一押しをするために、芹沢は一歩進み出た。 「流石に、実力者揃いの..
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鬼の章(70)芹沢が言い終わるのを見届けて、平山が手を挙げた。その合図で周囲の男達が六人ににじり寄る。 「ざっと、五、六十人というところか」 「一人が十人斬れば良い。楽なものだ」 加納、続いて阿部が言った。強..
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鬼の章(69)「当たらずとも遠からず、というところかな」 芹沢が不敵な笑みと共に言った。 「さて、まんまとあぶり出された上に奇襲も失敗した訳だが。ここからどうするかね。見たところ、分離派だけの行動ではないようだ..
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鬼の章(68)気付くと、毛内と藤堂、加納と篠原も距離をつめて来ていた。同様に襲撃の好機と判断したためだ。 最早行くしかない。一同が視線を交わせる距離までつめるのと、全員の意志が固まるのは同時だった。6人は一斉に飛..
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鬼の章(67)酒席における伊東の発言は、衛士達もさすがに息を飲むものだった。芹沢に自分達を信用させるための方便だとは分かっているものの、やはりあそこまで断言されると一抹の不安を抱かざるを得ない。 だが、それも今と..