記事「日経新聞」 の 検索結果 2587 件
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『ミチクサ先生』(366~371)「まあ先生、見てご覧なさい。この目元と凛とした口元に見事な鼻。これは大変でございますよ」 元女中のとくが生まれたばかりの男の赤児を抱いて、金之助に見せつけるようにして言った。 「この子..
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『ミチクサ先生』(360~365)「これを根岸の正岡さんの所に届けるのですね。わかりました」。中身は、大倉書店から届いた『吾輩は猫である』の増刷の印税だった。 駅舎の前で寅彦と別れようとすると千駄木の車夫が来て「先生、お..
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『ミチクサ先生』(354~359)『吾輩は猫である』は作家、夏目漱石のデビュー作と言っていい。 英国留学中、高浜虚子から、「ロンドン事情などの小文を書いて貰えると、俳句ばかりの雑誌に華やかなページができるので、是非お願..
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『ミチクサ先生』(348~353)契約には、年に二度、百回程度の連載小説を執筆することが盛り込まれていた。当時の新聞小説の、一作品の連載期間は約三ヶ月で、作品によっては長くなったが、面白くなかったら平然と打ち切られた。 ..
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『ミチクサ先生』(342~347)「いや驚きました」 「何のことだね? 寺田君?」 「今回の『坊っちゃん』です」 「……そうかね」 「伊予弁も自然です」 「あれは学生時代からの正岡子規君にずっと聞かされていたからね..
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『ミチクサ先生』(336~341)千駄木の家へ着くと、金之助は横っ腹に手を当てたまま、すぐに薬を持ってきてくれと、苦しそうに言った。 「オクスリデス」 「おう筆さん。女中はどうしたね?」 「お母さまもお腹が痛いので、..
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『ミチクサ先生』(330~335)「それにしても、動物(猫)もそうだが、つくづく夏目さんは人に好かれるんですね」 原稿を催促に千駄木に家まで来た高浜虚子は居間の中から庭を覗き、金之助の前でじゃれ合っている仔猫と寺田寅彦を見..
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『ミチクサ先生』(318~323)十月末、三女の栄子を無事出産した鏡子は千駄木の家に戻ってきた。それを誰よりも喜んだのは妻の鏡子である。 鏡子が庭先に洗濯物を干していると、いつも生垣のむこうで煙草をくゆらせている車夫の親..
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日経新聞 破綻確率日経新聞の記事にあった 日本の財政、10年後の「破綻確率」50%… 健全化には消費税15~20%が必要とのこと この不景気まっただ中で消費税増税は考えられないですね! まず..
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『ミチクサ先生』(312~317)長女の筆子が、次女の恒子の失敗を見て、 「恒子さん、そんなんじゃ、大人になってから苦労しますよ。お嫁のもらい手がないわ」 などと言う。 ――どこであんな口のきき方を覚えたのだ? ..
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『ミチクサ先生』(300~305)明治三十六年一月二十三日、夏目金之助は検疫を終え、神戸港に停泊していた博多丸から二年ぶりに日本の土を踏んだ。 重一と鏡子は急いで国府津にむかった。 鏡子と重一が国府津の駅で汽車に乗り..
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『ミチクサ先生』(294~299)「律、律、おらんのか」 子規の声が家中に響く。 このところ二日に一度、激しい痛みに襲われる。凄じい声である。 時折、隣りに住む、子規の勤める新聞『日本』の社主、陸羯南が痛がる子規の..