記事「現代思想」 の 検索結果 73 件
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霊性の復権? G・アガンベンの『残りの時』+フランツ・フェルディナンドの新作「トゥナイト」牡丹(ぼうたん)を 活けておくれし 夕餉(ゆうげ)かな (杉田 久女) 牡丹の花の豪奢さがこの句では効いてますね。夕ご飯の用意をしなくてはならぬ主婦の業務?を打っちゃって、花の美しさ..
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ベンヤミンとカッチャーリの「天使」イメージ+PGプレスが「北海道写真」総力特集号四迷(しめい)忌や 借りて重ねし書(ふみ)少し (石田 波郷) 書斎机のうえに友人から(図書館で?)借りた本が数冊積まれています。ああ、読んでしまわないとな。ふと窓のむこうに目をや..
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阿修羅展と多和英子個展をハシゴします+大江健三郎賞の記念講演会を聴講はるのよの そら月をえて あをきかな (久保田 万太郎) 「春の夜の空」というフレーズを575の韻律に合わせて句跨りとし、さらにひらかな表記にした点が句の大きな魅力です。満月が明るく..
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GWには多摩丘陵を散策+折口信夫とクロソウスキーのプネウマ論的想像力軒燕(のきつばめ) 古書売りし日は海へ行く (寺山 修司) 初夏となり、軒に燕が巣を営む季節となりました。今日は古本屋で蔵書を売って小遣いもゲット。いつもならそのお金で新刊書かレコー..
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仙川のTAMで現代芸術論トークセッション+思想家ジョルジョ・アガンベンのことわれを視る 眼の水色に 今年猫 (飯田 龍太) 「今年猫」はどの季節をあらわすか、歳時記を引くのですが、索引にありません。ただ「今年酒」が新酒の出来る秋の季語ですから、今年生れたばかりの..
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瀧口修造『M・デュシャン語録』のこと+ベルナール・フォコン最新情報?かもめ来(こ)よ 天金の書を ひらくたび (三橋 敏雄) 三橋さんは、生涯の多くの時間を船員として海で暮らしました。海に取材した句が個性的なのも当然。船乗りの暮らしは悠長に?オカでの..
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デリダあれこれ+山手線の内田百閒世にまじり立たなんとして 朝寝かな (松本 たかし) 春眠暁ヲ覚エズ。「朝寝」は春の季語です。さあ明日こそは早起きして世間様に顔向けのできる仕事をしよう、と念じたのですが、暖かい春の..
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「世田谷時代の岡本太郎」展、始まりました。+ダダ・シュルレアリスム研ご案内物の種 にぎればいのち ひしめける (日野 草城) 「物の種」とは春蒔きの草花の種のこと。小さな粒の種のなかに春を迎えて萌え出ようとする生命のエネルギーを実感する一句。この感覚は花..
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浅田彰『構造と力』を再読します。バスを待ち 大路の春を うたがはず (石田 波郷) 波郷初期の代表句です。バスを待つという閑雅な時間、大通りに注ぐ光はゆったりした春のものを実感します。この句、詩人の吉岡実さんのお..
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白倉敬彦『夢の漂流物(エパーヴ)』+思想家・豊崎光一のこと天曇る日は 風船は悲しめり (三橋 鷹女) 風船が春の季語。風船は真っ青な空を高く昇ってゆきたいのに、春独特のどんよりとした曇り空では飛び甲斐?がありません。助詞の「は」を二回使..
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昔、「エピステーメー」という思想雑誌がありました。霜柱 俳句は切字(きれじ)響きけり (石田 波郷) 例年なら、これからが厳寒の季節。朝には霜柱が立ってもおかしくない頃ですが、今年は幸い暖冬のようです。さてこの句、波郷の代..
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現代思想で九鬼周三特集をしていたのを読んだディスプレイラックに並んでいた雑誌にある「九鬼周三」の名前が目に飛び込んできました。 現代思想で1冊丸ごと特集。2017年1月臨時増刊号です。 30分ほど読みふけってしまいました。 スコラ哲..