記事「雪舟」 の 検索結果 89 件
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小林秀雄の「雪舟」:慧可断臂図 --- 「無上妙道はもっと遠いのでしょうか、達磨さん」「要するに見詰めていれば形が崩れて来る様なもの一切を黙殺する精神、私は、そういう精神が語りかけて来るのを感じて感動した。私には、これを描いた画家が、十年後には「慧可断臂図」を描かねばならなかったの..
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雪舟の《慧可断臂図》7 要旨再説これまでの要旨再説: 「慧可断臂図」について、 1.達磨の顔をどう読み取っているか。わたしの解釈は、目以外の表情を、慧可の断臂に驚いた後の表情として読み取ります。(慧可に疑われ、迅速に「無上妙..
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雪舟の《慧可断臂図》6 慧可の表情 痛覚と無上妙道 --- 質問に答えて雪舟の《慧可断臂図》について「京都自由大学院掲示板 美学や美術史もちょっと齧ってみよう」で次のような質問をいただきました。 >この絵には鋭い痛覚はあると思うのですが、苦痛や恐怖はあるのでしょ..
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雪舟の《慧可断臂図》5 慧可は腕を何で断ち切ったのか? --- 質問に答えて雪舟の腕の描き方は手首から十二三センチのところを一刀両断に断ち切っています。 これはもしナタのようなもので断ち切ったとすればありうる切り方です。 『伝燈録』は「利刀」と言っているだけです。 ..
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雪舟の《慧可断臂図》4 ---「慧可断臂図」と「破墨山水図」の内的関係 ---この論理は、あの「破墨山水図」を宗淵から(片腕を断切って)挑まれた雪舟の、その究極の悟りの表現として解釈することを正当化する論理なのです。「慧可断臂図」と「破墨山水図」とのこういう関係についてはま..
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雪舟の《慧可断臂図》3 師資相伝 ---『景徳伝燈録』と雪舟 ---『景徳伝燈録』に慧可に生じた換骨の話が載っています。あるとき寂黙中に神人を見たのです。 それから「換骨」として頭頂の骨が五峰のようにぼこぼこ突き出たそうです。少林寺の達磨のもとに行く前のことです..
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ほめたいのかけなしたいのか (『雪舟応援団』の「破墨山水図」)『雪舟応援団』の「破墨山水図」のところも読んだ。筆者は山下裕二氏。 何を言いたいのかよく分からなかった。この画の自序に雪舟が中国に行ったことを自慢げに書いていることから、雪舟には老人力が身につい..
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赤瀬川原平の「慧可断臂図」を見た赤瀬川原平等の『雪舟応援団』という本が届いた。 「慧可断臂図」関連のところを読みはじめたところ。 赤瀬川の文章がおなじみの藤村克裕さんににている、と感じる。 比喩として持ち出すものが具体的で..
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ポエジー 雪舟の《慧可断臂図》ポエジー 雪舟の《慧可断臂図》 達磨は少し油断していた。慧可に疑われているとは思っていなかった。 慧可はそっと、みずからの切断した腕を見せた。 たじろぐ達磨。 だがほんとうのことが起っ..
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雪舟の《慧可断臂図》2 ---『没後500年特別展 雪舟』を見ながら ---今この図録の「慧可断臂図」を見ると、とりわけ頬と口元の表現に、本気に向かう動きが出ているように思います。 今上掲図録の解説を見ましたが、この説明だと「本気」を慧可の方に見ていますが、雪舟が描きた..
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雪舟の《慧可断臂図》 --- 本気モードに入る達磨の迅速 ---五年前のこと。雪舟の《慧可断臂図》をなまで初めて見た。達磨の顔が思っていたより(図録等で見ていたより)暗い色調だった。そしてぎょっとふり返る目。と同時に達磨のその目以外のところは急速に別の動きに入..
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雪舟の線雪舟の水墨画は、国宝に指定されているものがあっても、どうもいい絵と思えない。 線が死んでいる。岡本太郎以外は、大体、雪舟をほめているが、中国水墨画の模倣から脱却しようとしたパイオニアであっても、..