記事「プルースト」 の 検索結果 53 件
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2295 朝露を踏みながら 早くもライラックの季節ライラックといえば、ヨーロッパ原産の花でフランス語ではリラという。冷涼な気候を好むから、日本では明治中期に渡来した北海道に多いといわれる。散歩道にもうこの花が満開になっているのを見つけた。何とも気が..
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プルーストの故郷と『失われた時を求めて』去る7月10日は、フランスの作家、マルセル・プルースト(MARCEL PROUST 1871-1922)の誕生日でした。1966年にフランスからプルーストを題材とした切手が発行されていますので、紹介し..
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プルーストを読んで -寝息-私はこのようなときアルベルチーヌが肉体的にも精神的にもいっさいのものから引き離されているように感じつつ、この寝息を天使の歌そのもののように聞くのだった。にもかかわらず、私はふとこの寝息のなかに、た..
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プルーストを読んで -人間の多様性を面白がる-けれども私のうちにはいくぶん祖母から引ついだものがあって、人びとに何かを期待したり、他人をうらやんだりすることなしに、人間の多様性を面白がっていたから、私は彼の卑劣さを無視して、彼が陽気にふるまうと..
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プルーストを読んで -苦悩にさいなまれつづけたい-「祖母が私のなかで生きつづけているのに、どこにもいないという、この生存と無の交錯する実に不思議な矛盾が戻ってくるたびごとに、私は苦悩に特有の法則に従って、苦悩にさいなまれつづけたいと考えた。」 第7巻..
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プルーストを読んで -頬に接吻をすること-「なぜなら、彼女たちと知り合いになり、近づいて行き、征服することは、人間のイメージの形や大きさや浮き彫りに変化をつけることだからであり、一個の肉体や一人の女の評価が相対的なものであることを教えるからだ..
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プルーストを読んで -あらかじめ抱いていた観念-「しかもその拍手は印象それ自体から生まれたというよりも、あたかもあらかじめ抱いていた観念や、「ついにぼくはラ・ベルマを観たんだぞ」と自分に言いきかせる快感などに結びついた拍手だった」 第5巻101頁 ..
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プルーストを読んで -湿り気を含んだ心地よい風-「私は理解した、満足を与えてくれない周囲の世界を一新したいと私の心が願うのも、その心だけは変わっていないからなのだ。」 第3巻132頁 元旦を迎え私はジルベルトの心が変わって私を好きになってほ..
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プルーストを読んで -内在的な隠れた快楽-「ひそかに待ち望まれている快楽、内在的な隠れた快楽は、やっとそれが成しとげられようとする瞬間に、単に傍らの女性の優しい目つきや口づけがもたらす他の快楽を頂点まで高めるだけなので、とくに私たちにとっては..
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プルーストを読んで -サンザシに約束-「そして涙をぬぐいながら、私はサンザシに約束した、大きくなっても、ほかの大人たちのばかげた暮らしぶりなどけっして真似しない、パリにいても、春になったら、知人を訪ねてくだらない話に耳をかたむけるのではな..
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プルーストを読んで -永久に引きこもってしまう-「永久に引きこもってしまうことも、本来ならこれをもっと痛々しいものにしたはずだと思われるその同じ理由によって、叔母にはかなり楽なものだったにちがいない。というのは叔母は日ごとに自分の力が衰えてゆくのを..
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プルーストを読んで -想像力-「ルグランタンは、けちなスノブたちには分からない才気と美徳の魅力に自分が屈しているのだと思いこんで、その公爵夫人に近づいていった。ただ他人だけが、彼もまたスノブの一人であることを知っていたのだ。なぜな..
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