記事「刺絡」 の 検索結果 62 件
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荻野元凱『刺絡編』(8)刺変血脉の盛んなるを祁て之を刺す。血虚する者は脱気す。小にして短なる者は少気す。少気と脱気は、微かなれば則ち瞀悶し、劇しければ則ち仆(たお)れて言うことを得ず。宜しく急に之を坐さしめ、若しくは扛(あ)..
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荻野元凱『刺絡編』(7)刺法凡そ血絡を刺すに、男子は諸を上に取り、女子は諸を下に取るを順と為す。然りと雖も、甚だ滞執すべからず。但だ毒の着く所に趣きて之を取れ。其れ之を取るに臨みて、預かじめ石膽礬石及び薓連三黄等、不慮に応ず..
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荻野元凱『刺絡編』(6)鍼目凡そ鍼を用いるには鈹鍼を以てするを佳と為す。紅夷の言う蘭奢貲妲(ランセーッタ)が是れなり。(俗に訛りて蘭奢乚妲(ランセイタ)と言う。)大小数品有り。以て諸癰腫血脉を刺すべし。用いる所は一ならず。彼..
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荻野元凱『刺絡編』(5)達鬱経に云う、経脉十二、絡脉十五、と。絡に陰陽有り。陽の絡は皮表を行き、陰の絡は皮裏を行く。陽絡は浮絡にして即ち血脉なり。見(あら)われて血ある者は取りて之を瀉す。経の之を取るとは必ず絡脉に由る。荀も..
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荻野元凱『刺絡編』(4)論血 血絡の行くこと上下に定処無し。其の支脈なる者と交々散じて垂楊[1]の横邪せるが如し。本胸腹より発し、四肢に出で、指端に散ず。人人小異有り、道路は一同ならず。善く其の盛んにして堅く、張りて独り累..
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荻野元凱『刺絡編』(3)血絡 西書(失曷眥的姥兒蒲眥孤シカーッテカンムルブックと名づく)に曰く、絡脉に二道有り。一を訶兒亜垤兒(ホルアーテル)と名づく。(訶兒は空虚と訳す。猶お気と言うがごとし。亜垤兒は又亜独兒と言う。..
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荻野元凱『刺絡編』(2)統論 血絡は血の道路なり。猶お地に川瀆(とく)[1]有るがごとし。水之に由りて行く。利すれば則ち四体滲営し、鬱すれば則ち氾濫決溢し、衃血と為り、化して腐水と為る。害は勝(あ)げて殫[2]ずべからず。..
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荻野元凱『刺絡編』(1)荻野元凱『刺絡編』 刺絡編 台州園随筆之二 日本 北陸 荻元凱子元 著 余、鍼経を読みて、奇邪[1]が血絡に在るを取るの説に至る毎に、未だ嘗て慨然として刺絡の講ぜざる二豎(しゅ)[..
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張従正の刺絡治療(8)○まとめ 以上で、『儒門事親』の中の刺絡に関する記述と治験例は、大体網羅したつもりである。治療法と治験例、両方が揃っているものもあれば、片方だけのものもある。治療法の記述だけがあって、治験例がない..
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張従正の刺絡治療(7)●瘤 「凡そ小児の丹瘤*にて、浮腫し、毒赤く、徧身に走引する者は、乃ち邪熱の毒なり。磁片を用いて撥して紫血を出だせば、其の病は立ちどころに愈ゆ。」(同前) 「凡そ小児赤瘤有りて暴..
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張従正の刺絡治療(6)●腎風 【治験例】 「桑恵民、風を病み、面黒色、風を畏れて敢えて出でず。爬掻已まず。眉毛は脱落し癩*を作す。医すること3年。1日、戴人棠谿に到る。来りて治を戴人に求む。戴人曰く、癩に非ざるな..
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張従正の刺絡治療(5)●大暑の病 【治験例】 「余嘗て大暑の病にて諸薬效無きを治す、余其の頭を数刺し其の痏*從り、血出でて立ちどころに愈ゆ。」(巻三・九気感疾更相為治衍二十六) これだけでは、「大暑の病」..