記事「小説」 の 検索結果 36254 件
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上野上野介の面倒事 あとがきいったい、何故こんな事になったのであろう・・・。 そもそも、初めの予定では、心の中で幼い時から感情の一部が育たないままになって、不完全な気持ちを抱えて、社会に馴染めない冴えない中年の男の人と、複..
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上野上野介の面倒事 八十七回それから二日後。上野介が朝に起きてダイニングに行くと、美咲が上野介の朝食の用意をしながら、 「今日の、午後の飛行機で東京に行くから空港まで送ってくれる。」と、言った。 「えっ、突然だね。」..
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上野上野介の面倒事 八十六回その日の夕方、源一郎と詩織は玄関の前でぼんやりと座っていた。そもそも、そうなったのは、まず先に、源一郎が、とにかく外に出て深呼吸がしたかったのであるが、実体を無くして数年するうちに、意識をして行う深呼..
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上野上野介の面倒事 八十五回その日の夜、詩織はぼんやりとしたまま警察署の中の椅子に座って一夜を過ごした。そんな詩織を源一郎が明け方になって迎えに来た。 「帰ろう。」と、源一郎は詩織に言った。 詩織は源一郎を見ると、 ..
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上野上野介の面倒事 八十四回加奈子は、安江の様子を見て、これは当たりであったと確信した。加奈子は、安江に向かって、わざと憐れむ様な目をして口元だけで微笑んだ。それは、安江にとって我慢ならない表情であった。加奈子は、安江の口元が、..
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上野上野介の面倒事 八十三回詩織は、自分の父親が出頭した日に、源一郎と一緒に夜中になってから加奈子の見舞いに仲間病院を訪れた時、仲間病院のトイレで、加奈子に、自分の事件なのであるから、詩織自身で取り調べの様子を見ておいた方が良い..
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上野上野介の面倒事 八十二回その頃、上野介が詩織の父親の事でそんな目に遭っているなどと知る由も無い、美咲と加奈子は、いつの間にか打ち解けていた。そもそも、美咲も加奈子も、実際は、周りの人間が勝手に想像を巡らせて気を使っているだけ..
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上野上野介の面倒事 八十一回上野介に、そのまま持ち上げられた状態のまま玄関まで連れて行かれた詩織の父親は、上野介に、広い玄関の綺麗に磨かれた石が敷かれた土間に下ろされて、やっと観念したのか、全身の力が抜けてしまった様に座り込んだ..
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上野上野介の面倒事 八十回その頃、美咲が出かけて行った上野介の部屋では、上野介が呑気に源一郎と、子供の時以来やったことの無かった将棋を指していた。もちろん、源一郎は実体が無いので駒など動かせないし、姿も普通の人からは見えないの..
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上野上野介の面倒事 七十九回その夜、加奈子は、クリニックで仕事を終えた龍勝に、回診の様な見舞いを受けていた。 「いや、だから、それ僕のお昼休みに説明したじゃないですか。」と、龍勝は加奈子に言った。 「だって、今だって..
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上野上野介の面倒事 七十八回小栄田刑事が席に着くと、まず美咲が話し出した。それは、上野介の知らない、美咲の人脈が絡んでいる事で、上野介には、もう、口を出すべきところなどは無い話になっていた。それから、上野介と小栄田刑事が、二人だ..
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上野上野介の面倒事 七十七回上野介達は、副所長室の中の真ん中にある、簡素な応接セットの様な場所に、テーブルを挟んで、窓の方から見て上野介と小山田弁護士が片側に座り、もう片側には向かい合って美咲と地検から来た人物が座っていた。する..