記事「小説」 の 検索結果 36254 件
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上野上野介の面倒事 六十四回上野介と加奈子が乗ったワゴン車が止まったのは、すでに、隣の街の中心街すら通り過ぎた所にある、おそらくは元々がホテルのであった様な、真ん中が四階建ての歪な形の廃ビルであった。上野介は黙って乗ってきていた..
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上野上野介の面倒事 六十三回電話を切った加奈子は、自分のせいで計画が狂った事をどうすべきかと考えた。当初の予定では町本達が上野介の家を襲って、上野介を捕まえて、上野介の家に火を放つという計画を逆手に取って、上野介が、家から離れて..
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上野上野介の面倒事 六十二回上野介達が乗せられたワゴン車には、運転席と助手席に一人づつと、その後ろの座席に二人と中間の座席に加奈子を奥にして加奈子の隣に一人と後部の座席に上野介を一人と二人で挟んで、合わせて十人の人間が乗っていた..
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上野上野介の面倒事 六十一回その夕方。上野介は、源一郎から風呂場で、木下達の動きと企みを聞かされた。上野介は、すぐにそこで加奈子に電話をかけて、事情を話すと、作戦を立てた。それから、源一郎に、詩織と静子を呼んで来て、ついでに仲間..
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上野上野介の面倒事 六十回その日の午後、上野介は、ふいに訪れた、しばらくぶりの来客に驚いていた。それは、上野介が幼い頃から、おとなしかった源一郎に代わって、ケンカの仕方を教えてくれた、町内の田淵徳市という人物の次男の圭冶であっ..
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上野上野介の面倒事 五十九回警察署で、一通りの状況の確認と、今後の捜査の方向を検討して、一課の人間には解散してもらって、朝まで休息を取ろうとしていた加奈子は、山之上刑事にに呼び止められた。 「凄いもんだね。夕方から、こんな..
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上野上野介の面倒事 五十八回その頃、詩織と静子は、安江がまるで昼間に何事も無かったかの様に家族の前でふるまっているのに対して、それぞれに複雑な感情を抱いていた。静子の場合は、ただ、安江が人の形をした不細工な獣に見えて仕方がないと..
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上野上野介の面倒事 五十七回その頃、加奈子はホテルから出た下林の車を追っていた。そして、下林の車には普通の人間には見えない源一郎が乗り込んでいた。加奈子は、交通課が手配してくれたパトカーに連絡をして、回転灯を一旦消して自分達の車..
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上野上野介の面倒事 五十六回その頃、上野介は、美咲と母の奈美恵と三人で夕食を食べ終わり、美咲が洗い物をしている間に自分の部屋に行った。そこには、笹本と笹本が呼んで来た山根が居た。 「あ、どうも、まあ、美咲が居る時は下の空い..
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上野上野介の面倒事 五十五回加奈子は、部下が来るまで、フロントで宿泊者名簿を確認させてもらい、安江と下林がいる部屋の事をフロントの人間に質問し始めた。 「この部屋ですが、宿泊者の名前が千葉俊夫となってますが、昨日からお泊り..
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上野上野介の面倒事 五十四回その頃、詩織と静子は、詩織の継母の安江が詩織の弟の元家庭教師とシティーホテルで浮気をしている所を見ていた。それは、詩織にとっては悍ましい光景であった。もちろん、静子にとっても見るべきものではなかった。..
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上野上野介の面倒事 五十三回上野介は病院に入ると、すぐに受付に行き、急患であるという事を院長に伝えて欲しいと言った。受付の女性事務員はそれを聞くと、素早く隣の男性事務員に目で合図をして、院長にインターホンで上野介の来院を伝えた。..