記事「小説」 の 検索結果 36259 件
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落ち穂拾い-17「神父様、お探しいたしました。」 リヴェール神父が港からアイルランド行きの船に乗り込もうとしている時だった。彼の姿を見つけた使者は託された手紙を辛うじて渡し得た。リヴェール神父がそれを受け取ると同..
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落ち穂拾い-16アルは仕事をしながらシャルロットと話を続けた。 「ところで、昨日、何かうれしそうに手紙を書いていたけど、アントワーヌに元気でやってるとでも知らせてやったのかい。」 「いいえ、アントワーヌにではな..
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落ち穂拾い-15屋敷を出たシャルロットは、アルと共に農婦として暮らすことになった。晴れ晴れとした顔で畑仕事をしながら、シャルロットはアルに語りかけた。 「アントワーヌにはわたしがそばにいなくちゃいけないって、ずっ..
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落ち穂拾い-14「何をそんなにおびえる。おまえの商売の話をしようとしているだけだ。」 リヴェールは自分の考えを率直に述べたが、マテューにはその意は伝わらなかった。 「あ、あの…、この商売をするのに何かお上の許可..
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落ち穂拾い-13リヴェール神父はその言葉どおり、マゼルに恩赦が出されたのを見届けると、さっそくアイルランドに行く準備を始めた。これまでの住まいを片付け、荷造をしながら、ふと、例の青年から取りあげた剣が自分の手元に残..
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落ち穂拾い-12少女ミレイユは、立派な身なりの男をつれて、ボルドーの繁華街にやってくると、「ブライユ商会」という看板を出している酒屋に入っていった。 「ちょっとここで待っててね、いるかどうか確かめてくるから。」 ..
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落ち穂拾い-11この少女は、かの女性とあまりにも顔立ちが似ていた。違うのは年齢ぐらいである、とアドルフは考えた。彼女と最初に出会ってからもう十年になるのだから、少なくとも二十代後半にはなっているはずである。それにし..
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落ち穂拾い-10アドルフは傷心のあまり、軍務すら放棄して、馬に乗ってあてどのない旅へと出立してしまった。 『アントワーヌめ。あんなに可愛がってやったのに、ぼくをさしおいてルール家の跡取りになるなどと、いったい誰が..
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落ち穂拾い-9納得できないのはアドルフであった。 「父上…、よしてください。これは何かの冗談でしょう。ぼくは父上の一人息子ですよ。実子がいるのにそれを放逐して養子を迎えるなどと聞いたことのない話です。」 「わ..
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落ち穂拾い-8アドルフもシャルロットも、アントワーヌの言う意味がさっぱり分からなかった。少年は落ち着き払ってその後を続けた。 「そうです。伯父様には永遠の女性を探し続ける自由を。お母様には農家で貧乏暮らしをする..
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落ち穂拾い-7アルにも恩赦が出たことでシャルロットはひとまず屋敷に戻ることにした。彼女としてみれば、父親を説得してアルをもう一度婿として迎え入れさせるか、それが叶わなければアントワーヌを連れて屋敷を出る心づもりで..
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落ち穂拾い-6マゼルと共に脱獄して恩赦を得た者たちは、そのほとんどが元の自分の職業に戻り、何人かがスイスに亡命した。 一方マゼルは元の仲間に呼びかけて再結集を計り、彼らを連れてヴィヴァレに赴いた。そこには秘か..