記事「小説」 の 検索結果 36259 件
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第35話 召命-12「よかったら君の思うところを聞かせてくれないか。」 シブレットが促すと、これまでよほど話し相手がいなかったのか、言葉が後から後から彼の口を突いてあふれて出てきた。 「フランスは、スペイン王に子ど..
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第35話 召命-11牧師となったシブレットは、調べ物をするために久しぶりにジュネーヴ学院にやってきた。図書館で求める本を探していると、そこで彼の友人が本の整理をしているところに出会った。 「やあ、ブライユ君。もしか..
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第35話 召命-10ルイ十四世がカルロス二世の遺言を忠実に執行しさえすれば、敵はハプスブルク家だけにとどまっていたであろう。ところが、ルイ十四世は「フランスの王位継承権を放棄する」という条件を反古にしてしまったのである..
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第35話 召命-9この世紀末に死を迎えたもう一人の人物がいた。かねてから心身ともに病弱であったスペイン王カルロス二世が、一七〇〇年十一月一日、三十九歳の誕生日を目前にして、ついに子どもを残すことなく死んだのである。こ..
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第35話 召命-8新世紀を迎えるこの時の按手礼には、ジュネーヴ学院最高齢者ガトー師が立ち会うことになった。ガトー師は杖にすがり、よたよたとした足取りではあったが、満面の笑顔で式場に現れ、所定の位置に座り、開式を待った..
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第35話 召命-7ジュネーヴ学院の教師、黒髭のレフォール師は、先日の会議で大口をたたいた生意気な学生が、すっかりしおらしい態度になって、長年の懸案であった改名を受け入れると表明するのを聞いて、驚きを禁じ得なかった。 ..
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第35話 召命-6「ありがとうございます。それでも、少しぼくの考えを聞いてください。ぼくは自分一人の力だけでこの事態を変えられるとは思っていません。ぼくの考えでは…、ルイ十四世がいかに我らの指導者を処刑しようともフラン..
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第35話 召命-5「自信がないはずがなかろう。君ならその気になればいくらでも結婚相手を見つけることができるはずじゃよ。ダニエル君。」 「ディマンシュです。そういう話をしているわけではなかったはずです。」 「では、結..
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第35話 召命-4ジュネーヴ学院最高齢のガトー師は、以前からの認知能力の老化がさらに一層進み、おまけに時々体調を崩すようにもなってきた。したがって、学院を訪れることもめったになくなり、家政婦に世話をされながらほとんど..
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第35話 召命-3「それに…?」 「単に火あぶりになりに行くだけというのも、芸がないような気がいたしますので。」 「何たることを!」 「今の言葉はこれまでの殉教者に対する冒涜だ!」 「口先だけで勇ましいことを言..
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第35話 召命-2二十八歳のディマンシュ・ブライユは、ジュネーヴ学院の学生として九年目を迎えようとしていた。彼は周囲の人々を見渡すと、気負うことなく話し出した。 「カルヴァン師が今ここに生きてフランスの現状を見たと..
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第35話 召命-1これまでのあらすじ 1685年、フランスの絶対君主ルイ十四世は、信教の自由を定めたナントの勅令を廃止し、カトリック以外の宗教を禁じた。これまで共存していたユグノー(カルヴァン派のプロテスタント)と..