記事「酒」 の 検索結果 28806 件
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あなどる可からず、沖縄の味(三・渡嘉敷島〔バラック〕にて)今回の沖縄行の目的は、ふつか目に渡嘉敷島に渡り、半日、泡盛を呑んで過ごすことにあった。前回もそうであったが、その「時間の味」をまた追っていた。これ以上のゼイタクを知らない。 飲む前にまず、海の色..
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あなどる可からず、沖縄の味(二・街角のそば屋にて)〔うりずん〕では、金もなく、さほどに腹を満たすわけにはいかなかった。安里のモノレール駅にむかう途中、屋台に毛が生えた程度のそば屋に行き当たった。そば、五〇〇円。 食券をカウンターに出す。オバアが..
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あなどる可からず、沖縄の味(一・〔うりずん〕にて)ただの古い飲み屋と軽く思っていた、那覇の中心からすこし離れたところにある〔うりずん〕。古さを味わいたかった。 はじめに注文した料理の「クープイリチー」は刮目すべき味わいだった。切り昆布の煮物だ。..
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鶴見中華食堂〔栄理〕の憂鬱――その2「給仕のおばあちゃん」この春、いつものようにラーメンや餃子を食べていると、入り口近くに張り紙を見つけた。 6月半ばに店を移転するという。いつもは愛想のないお婆さんが、めずらしく表情を和らげている。笑みさえ含んでいた。今の..
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横浜鶴見中華食堂〔栄理〕の憂鬱――その1「店の入り口」インターネットで探すような店ではない。 ごく少ない馴染み客が連れを伴って深夜、二次会あとのシメに来る。後日、たまにひとり昼食のチャーハン(650円)やラーメン(450円)を食べに来る。イチゲンで..
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『在酒楼上』――酒場にて(野毛地下〔石松〕)立ち飲みカウンターで独り、チュウハイをやっていた。 酒はキリリと立っていた。炭酸水も焼酎も十分に冷えていて、酒を薄くする氷も極力少なめにしてある。レモンが一片。 身が引き締まる。直立してカ..
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逼塞中――鶴見〔栄理〕のラーメン食べたい年来のウツがひどく、自宅に籠っている。3月末以来だから、ずいぶん経った。この間、いたって短く感じられる。日にちと曜日の感覚がなくなった。今は何月か、考えてしまうことがある。老化現象……。社会活動はまっ..
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続・新横浜飲み屋事情新幹線の停車駅がある街――というのはウソで,新幹線が止まるところに「街」ができた――には安心して入れる呑み店がないと,そこに昔から住んでいる先輩につねづねこぼしていた。じっさい,碁盤の目に区切られたビ..
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花冷え――独りということちぢこまってベンチに浅く腰掛けていた。風が冷たい。 すでに日暮れ時。人通りもまばらな川沿いの公園。桜は半ば散った。 ドラッグストアで発泡酒とイカのくんせいを買って独りで花見の図。いや、盛り..
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隅田公園花見始末お花見からは早々に退散した。隅田公園、花は満開、人の渦。〔神谷バー〕で下地をつくって、あとは公園の仮設売店で買ったビール片手に練り歩く。建設中の東京スカイツリーが意外に近く望まれた。隅田川の向..
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冬の終わりに燗酒一酌寒さもこれまでだろう。きのう今日、冷たい雨に降り込められて。日本各地、同じ模様。北の地は雪。庄内の地に出張中の人を思いやる。寒かろう、さぞかし。 酒場でも、ましてや自宅では、去った冬のあいだ一度..
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神田神保町〔兵六〕――三代の年月およそ三十年前、親父さんはコの字のカウンターの要、調理場に通じる場所にゆったり座り、煙草をくゆらせていた。上海に留学していて魯迅と親交があったとは知らなかった。神田神保町〔兵六〕のたたずまいは..