記事「外国人」 の 検索結果 4962 件
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六 暴かれる闇の中(10)街金から借り入れているということもない様子だが、噂のように職員や収容者の金に手を着けているといったこともはっきりとしないが、給料以上の生活をしていることだけは間違いなかった。 借金でもなく、窃盗..
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六 暴かれる闇の中(9)結局のところ、西山統括入国警備官は杉崎からはっきりとした内容の弁明は聞けなかった。 怪しい動きをしたというのははっきりしているが、九鬼統括からは何も取られたものはないと報告されていたし、柴崎本人..
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それは学校関係者や研修生の管理者の義務なのだろうか学生や研修生が、出席不良や成績不良、過度の資格外活動などで、在留期間の更新が認められない場合、その者が所属している学校関係者や研修関係者が、学生や研修生を空港まで送って行って帰国を確認しているという..
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六 暴かれる闇の中(8)それに引き換え入管法には違反していないかも知れないが、陳華平たちのような「留学」や「技術」、「人文知識・国際業務」といった正規の資格を持った者たちの中には、登録上の居住地を頻繁に変更しているばかりか..
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六 暴かれる闇の中(7)不法残留していたり、不法入国していたりする外国人に対しても義務付けられている登録制度だが、入管法に違反している外国人がその義務を果たそうとは、当初九鬼たちは考えてもいなかった。 だが九鬼たち入国..
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六 暴かれる闇の中(6)杳として知れない陳華平の行方を探して、九鬼たち調査第一部門の入国警備官はその所在を何とか掴もうと、考えられる手懸りを一つ一つ精査する作業に没頭していた。 大林は陳華平に関する外国人登録上の居住地..
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六 暴かれる闇の中(5)放って置き過ぎたのか、山田君子が亭主名義の日本旅券を返せと言ってきているらしい。どうせ、会って抱いてやれば、直ぐに気が変わるだろうとホアホアは軽く考えていた。 そんなことより、使える人間や手段を..
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六 暴かれる闇の中(4)富樫は目の前に傲然とした態度で座るホアホアを、その余りに変わってしまった姿に驚くとともに、最初会った頃に感じた柔和で聡明そうな光を、すっかり失った眼に恐れさえ感じていた。 「何で俺の申請はやってい..
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六 暴かれる闇の中(3)「君には色々な噂が囁かれているが、とりあえず昨日の夜、九鬼統括の机の中の何を探していたんだ?」 「何を、何を探していたのか僕自身分からないんです」 「分からない?どういうことだ。自分がとった行動に..
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六 暴かれる闇の中(2)柴崎の事情聴取をしているのは、そうして増やされた人事を担当する統括入国警備官だ。入国警備官として採用されたが昇任試験に落ち続け、このまま居ても主任警守の道しか残されないといった状況下に、入国審査官に..
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六 暴かれる闇の中(1)広々とした会議室の片隅に、柴崎は警務部門の統括入国警備官から事情聴取を受けていた。 柴崎の目が真っ赤に充血しているのは、厳しい事情聴取を受けているからではない。24時間の看守勤務を終えて、本来で..
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五 狂い行く歯車(12)メイランから話を聞いただけの行政書士だったが、申請がどうなっているのか問い質そうと思い、事務所を訪ねようとしていた。 駄目なら駄目で、他に方法もあるだろうし、そう、その時こそ片岡の妻として申請を..