記事「忍法」 の 検索結果 82 件
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夢幻忍法帖 ~忍法四十番勝負~ 6-66 「なあ、お破魔」 鵜杉新伍が言った。家康一行はすでに去っている。 「はい」 「家康様こそこの戦国の時代を終わらせ平和を世に施く方……そう思わぬか」 お破魔はうなづい..
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天草NINPOUファイル 第六章 地底礼拝2二 無限に続くかと思われるほど穴は深かった。むき出しの壁のところどころには灯火が置かれている。まるで踊るように、炎は左右に揺れていた。 いかに地下とはいえ、異様に寒かった。..
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夢幻忍法帖 ~忍法四十番勝負~ 6-55 家康一行は伊賀の柘植を回って加太へ抜けるコースをとった。『神君伊賀越え』最大の難所となった道である。 「昔、ここを大海人皇子が通った」 斑鳩銀九郎が感慨深げに言った。 ..
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天草NINPOUファイル 第六章 地底礼拝1第六章 地底礼拝 一 人か、魔か。 破魔矢堂内はお超の体を抱えているというのに、風のように速く駆ける。白々と薄れゆく闇に溶け込もうとするかのように疾駆する。 美..
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天草NINPOUファイル 第五章 悲哀魔人6六 ……はて。お超がこぬな。 破魔矢堂内が河川敷に立っていた。トレンチコートの裾から刀のこじりが覗いている。落としざしに差しているのであろう。髪はようやく生えそろったらしい。短く刈..
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夢幻忍法帖 ~忍法四十番勝負~ 6-44 『捨てかまり』の三番手は伊賀忍者、罵奨弦翠であった。相変わらず重苦しい鎧に身を固めている。 「どこまで敵を防げるかな」 罵奨弦翠が言った。 「全滅させるまでだ」 ..
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夢幻忍法帖 ~忍法四十番勝負~ 6-33 多羅尾の山に竹の森が出来たことにより、家康一行は普賢爽陀の死を知った。そして、今度は『捨てかまり』として伊賀の深造汀璽、甲賀の出雲国瓜、そして今や雑賀忍者最後の一人となった弓..
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天草NINPOUファイル 第五章 悲哀魔人4四 目の前に痩せた老人が座っていた。黒い修道服を着ている。美流はお超の記憶から、これが寿庵という、天草四郎を見出して宗教教育を施した日本人宣教師であることを知った。 寿庵はテーブ..
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夢幻忍法帖 ~忍法四十番勝負~ 5-77 滝の音がして、蜂須賀忍者、棋葡聯哩は足を止めた。甲賀の山中である。 「ふむ……水の匂いに混じって、女の匂いがするな」 壮年にさしかかった棋葡聯哩の顔には、しかし余分な肉..
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天草NINPOUファイル 第四章 耶蘇無情 6六 三雲京子はおそろしく茫漠とした孤独の空間の中に浮いていた。かつて一度も感じたことのない寂寥。それは京子ではない、ほかの者の心の中だった。 突如として、堰が切れたように..
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夢幻忍法帖 ~忍法四十番勝負~ 5-66 恐ろしい。俺は恐ろしい。ああ恐ろしい……。 穴山梅雪は今し方の不死木塊念と妖磊吹雪との戦いを見ていた。どうして彼がここにいるのか……護衛についていた忍者達が全滅した後、自..
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天草NINPOUファイル 第四章 耶蘇無情 5五  ……どういうつもりだ。 望月和馬は礼拝堂の後ろの席で、じっと気配をうかがっていた。最前列に如月が座っている。如月はこちらに背中を向けてはいるが、さきほど和馬が入ってきたこと..