記事「木原音瀬」 の 検索結果 70 件
-
誰でもいい訳じゃないが唯一無二でもなかった『HOME』。小説は「満ち足りてない」ところから始まるものだと 思うが、木原作品には「満ち足りない状況」だけでなく 「満ち足りてない人物」が加わり、過度な飢餓状態から 始まる作品が多い気がする。 故に、独特..
-
超個人的・木原音瀬あるある。本当の読んだ直後の、振り返って確認する作業前の 本当に読んだばっかりの時の、感覚的な感想を ブクログに書くようにして、ブログはちょっと寝かせて 頭の中で読後感を反芻させてから書く、と住み分けを ..
-
色んな意味での二面性を考えさせられる『甘い生活!』。読んでいる最中もそうだったが、読後に、これをBL小説と言う フィクションとして徹頭徹尾読み切ればいいのか、それとも、 やはり子供を性的に翻弄する大人の存在を忌み嫌う自分が いる、と言う風に考えれ..
-
木原作品の記憶喪失もの『COLD』シリーズ。木原音瀬はいわゆる「大円団」は描かないなぁ。 一番合理的な完結方法で決着がつく方を選ばない、 と言うか、とても言い表すのが難しいのだが、 読者は二人の人間が最終的に結ばれる、いわゆる ハッピー..
-
2012年超個人的なBEST10など…(BLのみ)。友人が、BLコミックスの2012年発売作品BEST:10を書き出して いたので、そう言えば今年ももう終わるなー、と気付き、 私もやってみることにした。 多分、ブログに書いた以上に新作を読んでいる..
-
木原作品には人間同士の恋愛観が描いてある…『B.L.T』。久しぶりに木原作品に戻ってきた訳だが、「負」のイメージが 強いきっかけから、接点のない者同士が出会って、 当然BLだから「恋愛もの」に発展する訳だが、ここから どう言う具合に持って行くのだろう、..
-
お金がないと言うこと、親に恵まれないと言うこと『リバーズエンド』①。焦らに焦らされた木原音瀬の『リバーズエンド』。 ある方のご好意に因り、『リバーズエンド』だけは先に読む 機会を貰ったが、ブログに書くのは本が発売された後にしよう、 と思っていたので今頃になってし..
-
木原作品のコミカライズは…『キャッスル・マンゴー』第2巻(完)。木原作品のコミカライズは恐らく難しいのだ。 『キャッスルマンゴー』完結の2巻目を読んだが、筋は原作者が 作っていると言っても、ビジュアルを表現する漫画家の絵の 「タッチ」や「雰囲気」「リズム」と..
-
曖昧な態度が招く自業自得の物語『嫌な奴』。嫌な人間に「お前が嫌いだ」と言うのは実はハードルが高い。 わざわざ自分が嫌っている事を伝えなければならない必然性が 生じない限り、大抵の人が「嫌い」な事に目をつぶる。 目をつぶって、嫌っていると..
-
生き地獄の閉塞感を昇華させた『夜をわたる月の船』②。今作で特に強烈だったのは、50代に満たない年齢で、すでに 白髪頭と言っていいくらいの頭髪をしている柴岡だった。 年齢に因って肉体的に衰えると言う事は誰しも迎える事だが、 定年間際の年齢に見えるく..
-
生き地獄の閉塞感を昇華させた『夜をわたる月の船』①。今作は人間の心の闇を描いている、と言う予備知識があって 読んだのだが、読了直後は「心の闇」と言うよりは、日常的に 非日常的な状態になければならなかった人が被る閉じた世界、 その世界の底知れなさに..
-
ストックホルム症候群的な~からのどんでん返し『フラジール』。人道ではない過酷な拘束劇の後に、大河内の振る舞いが変わる 中盤の下りは、誘拐犯に共感を抱き、自分は犯罪の被害者で あるのに共犯者の様な精神状態に陥るストックホルム症候群と言う 犯罪被害者の症例が..