記事「poem」 の 検索結果 515 件
-
靴の休息晴れた日の壁に揃えられた 洗い立ての靴は 朝の色に温められて おろしたての夢を見ながら 心地よさそうに 居眠りをしています 昨日擦り切れてしまった 古い靴紐のかわりに 用意され..
-
みんなおひさまおひなさまさんがつみっかは おんなのこ おねえちゃんも いもうとも おんなのこ おばあちゃんも おかあさんも みんなみんなおんなのこ だいすきなおひなさまのそば みんなみんなで ..
-
枯れた花びら灰色の冬の空 照らしてくれた 赤いさざんかの花びら 今はうす茶色になって 地面にたくさん零れている 枯れた花びらを うつくしいという人は 誰もいないけれど よく咲いてくれた..
-
だんだん春が耳を澄ませば かすかに聞こえてくる 春という名の風の子が だんだんとだんだんと 遠くで音を立てながら歩いている いつ来るのかも どこに来るのかも 何にも知らないけれど 「もうす..
-
いつかあなたに私はきれいな手紙を書けません 無理をして綴れば全部 紙..
-
土手の向こうに春の仕度 農家の人の軽トラが 今年も用水路の脇道に並んだ 枯草の土手は焼き払われて 真っ平らな斜面の土が みるみるうちに顔を出す 小高い草影で見えなかった 土手の上の一本道は ..
-
憧れのパンお皿の上のパンに両手をあわせたら いれたての紅茶の湯気のように 部屋に立ち込める朝の始まり いつもお母さんが買ってくれる パン屋さんのパンと きのうおばあちゃんが買ってくれた パン屋さ..
-
あしたを思えば仲間はずれにされたって 感じてたまらない夜は たった一人きりで 夜をずっと過ごすよりも もっとずっと一人きりだね 苦しい胸を何度さすっても 涙が止まらないね 心のない言葉に ..
-
にんげん座夜空に浮かんだ星たちを ひとさしゆびで結んだら ひとつの星座が見えてきます 僕たちはまだらの星 ひとりきりでは 生きてゆけないから どんな夜が あなたに来ても 忘れないでいつも..
-
手のひらに包んでみたら僕たちの日常のなかの つまらないほど ありきたりなものを 手のひらに包んでみたら 時には ビンのかけらさえ 宝石みたいに見えてくる 太陽の光に透かした時の あの眩しかった ガ..
-
冬晴れ古い写真の中で あなたが微笑んでくれている ずっとずっと 見つめ続けていたら 思い出の扉は開かれてゆく 変わりゆく町並みの中でも たった今のように 思い出すことができる セ..
-
手のひらの翼僕たちはそれでも信じている 明日が迎えに来るから 僕たちはそれでも信じている 背中に覆いかぶさる影を 何度も押し払っては 冷たい地面を蹴って飛んでゆく 人という鳥になって 鳥とい..