記事「poem」 の 検索結果 514 件
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僕たちのインターバルヒラヒラ落ちてきた 目の前の一枚の紅葉 広げた手のひらに重ねたら 子供だった手のひらも とっくの昔に追い越した 大人の一枚の手のひらを そこはかとなく感じた 幾度も繰り返され..
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にんげんの空見上げれば遠すぎて 見上げれば広すぎて 僕一人という存在が ちっぽけに見える夏の空 入道雲はどこまでも 高さを誇るように伸びてゆく 何一つ届かない空 手を伸ばせば 伸ばす..
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ミントの風真昼の大通りから いそいそ自宅へと帰る途中 ゆらゆらと揺れる陽炎 生まれては消えてゆく光の煙 一足踏みしめるたび 滲んでくる大粒の汗の雫 頭に肩に痛いくらい ジンジン射してく..
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響きコンビニのドアのチャイムが 快くフロアーに響く夜 素足にサンダルのゆびさき 買うあてもなく ただ何かを手にしたくて ふらりと一人出向いた夜 ガラス越しの国道..
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愛用キーボードから手を放して 久しぶりに握りしめた 古い一本のペン ゆびさきには さっきまでとは違う 言葉の熱が帯びてくるのです この一本も生きているのです ところどころに浮かびま..
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水彩いつか見た ロビーの絵画ような みずいろの空に雲が流れている どちらが現実の世界で どちらが絵の具の世界なのか わからなくなりそうな光の午後 遠くを想えば 幸せと思える時間は ..
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僕の細道さようなら僕の大通り 住み慣れた街に居る 心の住処を引き払い 旅立つ気持ちを確かめる春 片耳に手をあてれば 今でも染みてくる 言い知れぬあの夏の景色 大通りの日差しにさらされ..
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青い月夜のゴミ箱ブルース誰も振り向くことないゴミ箱は あたりまえなのですが ゴミを捨てる時しか振り向きません 捨てるものは何かありませんか そんなことを急に言ったら 通り行く人はみんな急ぎ足で 私を避けてゆく..
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モノクロの空がどこへも行きたくない 休日が続く日は 目を閉じても 色のない景色が広がる そんな心のままでは ずっといられないから せめて近くの小川に映る 空を見に行くことにする 青い..
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がんばりすぎない歌を何に縛られてる 縛られてる 縛られてるの 不自由という言葉が 悪戯に心をとがめる 上辺とルールだけ そんな世界に 息を詰まらせている 降ろしたての スーツさえ まるで重..
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もうそれ以上もう何もないのです もうそれ以上 登りつめれば広がっていた 一面に光る枯草の雫 昨夜の窓越しの雨の音 見上げた空の青さ もう何もないのです 見上げたこの空には もう何もない..
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冬の向日葵カーテンでもソファーでもない 僕自身を守ってくれる 本当のものは 誰にも見られたくない 色んなもの冷たくする不安を あたためてくれるもの 真冬の朝を映す暖房の部屋 一冊の写真集の..