記事「ノンフィクション」 の 検索結果 2275 件
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戦後保守政治の暗部に迫る労作~濫読日記戦後保守政治の暗部に迫る労作~濫読日記「ロッキード疑獄 角栄ヲ葬リ巨悪ヲ逃ス」(春名幹男著) 1976年2月、ロッキード事件が日本で初めて大々的に報じられた時のことを覚えている。地方にいたので、第一報..
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「軍都」の足跡を綿密に追う~濫読日記「軍都」の足跡を綿密に追う~濫読日記「暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ」(堀川惠子著) 栗原貞子の詩に「ヒロシマというとき」がある。結びの言葉はこうだ。 <ヒロシマ>といえば/<ああ..
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「静かな沈滞」をよしとする思想~濫読日記「静かな沈滞」をよしとする思想~濫読日記「いま、松下竜一を読む やさしさは強靭な抵抗力となりうるか」(下鴨哲朗著) この書の発行は2015年3月である。したがって、表題の「いま」は、2011年の3.1..
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旅して、いくつもの人生を生きて~濫読日記旅して、いくつもの人生を生きて~濫読日記「銀河を渡る」(沢木耕太郎著) 沢木耕太郎。彼のノンフィクションを初めて読んだ時の衝撃は今でも鮮明に憶えている。「敗れざる者たち」だった。中でも「さらばダイヤモ..
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興味尽きないその歴史~濫読日記興味尽きないその歴史~濫読日記「日本ノンフィクション史」(武田徹著) 副題に「ルポルタージュからアカデミック・ジャーナリズムまで」とある。「ルポ」といえば戦時中、いわゆる文士による「従軍記」が存在した..
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海という不条理の世界~濫読日記海という不条理の世界~濫読日記「漂流」(角幡唯介著) 未踏の渓谷に足を踏み入れた「空白の五マイル」や、北極海横断を試みて悲惨な結末を迎えた探検隊の跡を追った「アグルーカの行方」の著者角幡唯介が「漂流」..
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描かれたのはスペインそのもの~濫読日記描かれたのはスペインそのもの~濫読日記「さもなくば喪服を 闘牛士エル・コルドベスの肖像」 その日は雨だった。砂の足元は滑りやすい。下手をすれば死人が出る。興行主は中止すべきかどうか、迷った。だが、男は..
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これぞノンフィクションの力技これぞノンフィクションの力技「永山則夫 封印された鑑定記録」(堀川惠子著) 1枚の写真が掲載されている。ひげを生やしているが、柔和な表情である。視線も柔らかい。連続射殺事件の犯人として、この時から23..
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時空を越えた旅は終わったか~濫読日記時空を越えた旅は終わったか~濫読日記「キャパの十字架」(沢木耕太郎著) ユーラシアからヨーロッパへの魅惑的な旅の記録「深夜特急」を持つ沢木耕太郎は、基本的に「オン・ザ・ロード」を立ち位置とするノン..
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心に深く錘を下ろす絵を描く心に深く錘を下ろす絵を描く「奇蹟の画家」(後藤正治著) 目を閉じてうつむき加減の女性。向こうから見られることはない。しかし「わたし」は女性を見ている。見ているのは「わたし」だが、女性は何かを発信してい..
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この異形の政治家は成功者か~濫読日記この異形の政治家は成功者か~濫読日記「田中角栄の昭和」(保坂正康著) 庶民宰相と呼ばれたこの政治家、成功者だったのか、失敗者だったのか。亡くなって17年になるが、答えは確定していると言い難い。なぜか。..
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さようなら20世紀の語り部~濫読日記さようなら20世紀の語り部~濫読日記「ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争」(デイヴィッド・ハルバースタム著) 棺を蓋いて… 中国の諺で「棺を蓋いて事定まる」という。生きている人間の姿はあい..