記事「ポエム」 の 検索結果 3079 件
-
藤紫色 (R.O.C #7)そぼ降る春の雨に 傘を忘れた二人が 宿りをするために 身を寄せたのは 季節も終わりかけの 散りゆくのを待つだけの 藤棚の優しさで 編まれたゆりかご ..
-
綴り手 (Memorial Writing 700)遠い昔の人は 神様を求めてた 花の咲く秘密や 星巡りの妙に けれど今の人は 神様を知らない 苦しい心の 拠り所以外には わたしはどうだろう わたしはどうだ..
-
はなほたる今年もまた咲きました はなほたるの黄色が 五度目の春の陽射しに 華やかに揺れました 風の通り道 坂を転げる夢 見えないけれど 確かにそこにあるもの ..
-
せめて せめて107歳の老人が人生を閉じた と テレビ画面が冥福を祈る 長生きしたことではなく 長い人生を全うしたことが素晴らしい 誰だって幸ある日々を送りたい ぼくは君の手..
-
うしかい座 (Constellations #1)哀しいことの繰り返し と そんな呟きを 君は煙草に火をつけて 煙に混ぜて漂わせる けれど捨てたもんじゃないよ と 答えを探すぼく 街に流れるJazzyな唄が 紫煙..
-
思い出の中で春の眩しい陽射しのさざなみに 体揺れながら 歳の寄った指先を そっと眺めてる 楽しいことよりも 苦しいことのほうが多かった けれどいつも凛と立って 東の空を見つめた 歳..
-
黄蘗色 (R.O.C #6)踏青の景色は ターナーの絵画のよう 春陽に眩しく 黄色く染まる 心が痛むほど 風を爽やかに思うのは きっと 気持ちが 俯いているから 糸を垂れた釣り..
-
青い鳥春になれば ツバメが戻るように 旅を終えた人が 家路を辿るように 空が深くなり 地平が足元に沈む頃 風を頼りに帰る 心が凪ぐ処へ あなた..
-
薄桜色 (R.O.C #5)三寒と四温を 繰り返しながら 深まるばかりの 春模様 散り始めた花は 縫い流れ行く 川面を彩る 筏のよう 季節はまるで 旅慣れた人のよう 跡形も残さずに ..
-
淡黄色 (R.O.C #4)春の陽射しが ホームを照らしてる 電車を待ちながら 陽だまりを泳ぐ 陽射しの色 増せば 影もまた深まる 背中に回した指で 狐の影絵あそび 透明に..
-
抱きしめる 風を待ちながら (3.11に寄せる)三度目の3月11日を迎えました。 被災した友人が語った言葉を詩に構成しました あれから 季節は三巡り また 早い春 梢に 蕾の堅く まだ 早い春 ..
-
バーミリオン (R.O.C #3)外堀沿いを走る電車に 揺られ 揺られて 窓から射しこむ光が 少し斜交いになった時 レールを数える音の くぐもった響きの中に あなたの懐かしい声の 微かな余韻を見つけ..