記事「ポエム」 の 検索結果 3079 件
-
十五節:白露(仲秋):白露さやと揺れた ほととぎすの花 白露 きらり そよと吹いた 風の囁き 清か ゆらり 夢を見ているような 秋めく一瞬 泡沫の景色は つかめないからこそ..
-
十四節:処暑(初秋):風の盆八朔を迎えて あはれ 風は秋 高さ増す 雲の峰 魂の目的を探す 灯篭の描く 淡い影を辿る 赤い魚の 泳ぐ様 水面に木の葉ひとつ 心の傷は 時が癒すけれ..
-
十四節:処暑(初秋):二百十日二百十日を前に 疾る風に頬を染める 来秋を待つ人 日傘がもどかしげに揺れる 藍青色の日暮れ 深まるばかりの夕闇 目頭に指を置いて 身動ぎさえしない人 ..
-
十四節:処暑(初秋):秋暑盆参りの人の波 沈黙のざわめき 風が香に染まり 秋暑の眩しさ 今は亡き人 その記憶を辿れば 美しい面影が 去来するようで 戦の歴史を 重ねて思..
-
十三節:立秋(初秋):槿あなたと見送った夏 いくつも覚えてる 真っ白な雲の峰 崩れてまた生まれて 同じ夏は来ない 同じ今日も来ない 知ってか知らずか あなたのコロンが懐かしい ..
-
十三節:立秋(初秋):ひまわり夏の色を 秋の絵筆が 少しずつ塗り替える頃 大きく開いた 黄色い花を眺めてる 子供のころ 好きじゃなかった どこか物悲しく見えた 大きく開いた 鮮やかな黄色なのに..
-
梅鉢草寄せる波が 夏を削ってゆく 梅鉢草の 花が咲くころ ぼくは君の 麦わら帽子の 鍔をめくって そっとキスをする ためらいがちに 砕ける波頭 あのカ..
-
十三節:立秋(初秋):秋の気配逃げ水の向こうに おくらの花 黄色く咲けば 夏はゆらゆらと 去り始める合図 叢はいつしか 秋虫のSymphony Hall 夕べ縁取るは 蜩の切な声 ..
-
十二節:大暑(晩夏):空蝉君の日傘に 木漏れ日 ちらちら 陽射しに灼けた風が 青葉 はらはら 暮れなずむ空は 桔梗色 ゆらゆら 古都のせせらぎ 流れて さらさら 五つ..
-
十二節:大暑(晩夏):旱星子供の頃に 縁日で見た 走馬灯の 優しげだったこと ゆらりゆらりと 音も立てずに 走馬灯の 儚げだったこと 片陰伝いに 街を歩けば 雑踏の賑わしく ..
-
十二節:大暑(晩夏):夕化粧雨 大粒の 一つ 窓を撃つ それは 撃鉄に 叩かれた 弾丸 空 かき曇り 雲の 濁り水 風が 咲かすのか 夕化粧の 一輪
-
柳蘭夏の照り返しの向こうに 柳蘭が咲くころ わたしはいつでもここに来て 風の形を追うの じっと手庇しをしたまま 身じろぎさえしないで あなたは視線のその先に なにを追いか..