記事「マビノギ」 の 検索結果 1950 件
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ツバメ小説外伝01 「黄昏の園」04イルは体を捻ると、顔面めがけて迫ってきたその口を、剣を横にして両手で支えること でかろうじて受け止めた。しかし、自分よりも何倍も重量のあるであろうダイヤウルフの 勢いまでは殺すことはできなか..
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ツバメ小説外伝01 「黄昏の園」05その時だった。その黒の世界に、他の色が飛び込んできた。 赤。 目も覚めるような赤い何かが、イルの視界の端から飛び込み、彼女を覆っていたダイヤ ウルフにぶつかった。その衝撃音と共に、その二つ..
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ツバメ小説外伝01 「黄昏の園」06ゆらり、ゆらり。 その時彼女の見ていた世界は、一言で言うなら色の濁流であった。 岩場、そして曇り空の灰色、少し遠くに見える森の緑、目の前にいる敵の黒、そして自 らの髪と、見知らぬ人間が着ている..
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ツバメ小説外伝01 「黄昏の園」07イルは震えていた。 さっきは死を覚悟したものの、一度生き延びられる希望ができた今、彼女には明確な死 への恐怖が生まれていた。 心では、一見勝ち目のなさそうに見える少女に代わって、ダイヤ..
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ツバメ小説外伝01 「黄昏の園」08しばしの沈黙。 飛び散った岩の欠片がぱらぱらと落ちる音が終わるころになって、ようやくイルは我に 返った。実際は全く状況を掴めていなかったのだが、少なくとも、これがチャンスである ことだけ..
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ツバメ小説外伝01 「黄昏の園」09 第二部 「出会い」(まさかこのタイミングで現れるとは… 偶然とは、恐ろしいものですね…。) 気付けば、音がしていた。その音がいつから鳴っていたのか、いや、いつから私は聞こ えてると気付いたのか。眠っていた..
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ツバメ小説外伝01 「黄昏の園」10そして、何かに引っかかった。 「…ん?」 一度かぶった布から顔を出して、イルは唸った。 「嬢ちゃん…達?」 「は?」 突然イルが喋った言葉に、バートは思わず間抜けな声で聞き返してしまっ..
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ツバメ小説外伝01 「黄昏の園」11「ええと…なんだっけ。 あ。ダイヤウルフとの件、助けていただいてありがとうございました。 正直、あなたとあの子供がいなければ、殺されてました。」 『………いえ、礼には及びません。 元はと..
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ツバメ小説外伝01 「黄昏の園」12ーーー私には兄がいる。 私とは違って、兄は勉学にも運動に優れていて、私は常に劣等感を抱きながら兄の後ろ を必死で追ってきた。 やれば大抵のことはできて、それでいてそんなことは全然自慢にしな..
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ツバメ小説外伝01 「黄昏の園」13「…へぇ…お前って動物と話ができるんだな…」 朝になり、キツネとイル達二人が目を覚まして朝食を取っている間、互いに自己紹介を し、イルは昨晩のキツネとの会話を含めた上で、バートにおおよその説明を..
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ツバメ小説外伝01 「黄昏の園」14もったいないな、とイルは思った。 目鼻は整っていて、愛らしい顔つきをしているのだが、顔には所々汚れが目立ち、髪の 手入れもあまりされていないように見える。もっとも、眠そうな顔と、随分とボサボサ..
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ツバメ小説外伝01 「黄昏の園」15どうも性急な気がしないでもない。 だが、ルナの目は真剣であったし、確かに、この少女にとって、森での生活を続けるこ とは良いことではないように思える。 ちらりと横目で少女を伺うと、少女の..