記事「外国人」 の 検索結果 4956 件
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七 供述調書(1)九鬼は目の前に座った中国人の男を視野の端に捉えながら、供述調書の身分事項欄を太い万年筆の文字で埋めていった。 「本籍地、今住んでいるところ、姓名、別名があればそれも一緒に書いてくれ」 「別名?」..
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六 在宅事件(10)花村が全てを悟ったような顔で、九鬼の視線を受け止めようとしていた。何も言わずとも花村は、今日これからやらなければならないことが何なのか、決めているようだった。 「悪いが花村手伝ってくれ、容疑者は俺..
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六 在宅事件(9)在宅事件を調べるには容疑者本人と関係者の取調べが必要であり、実態調査を経て引渡しとなる。 それまでのように一つの事件を一人の入国警備官が担当して、本人の取り調べ、関係者の取り調べそして実態調査を..
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六 在宅事件(8)例え無駄なことであろうとも、できることは全てやってみる。 普段は極めて合理的な発想をし、効率を追い求めているような言動をする九鬼であったが、時には何の利益ももたらさないような事に執着することがあ..
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六 在宅事件(7)それでなくとも増え続ける在宅事件の処理に頭を悩ませている九鬼が、摘発強化月間の後始末でしかない事件を真剣にやろうと思っているとは、課長も係長もそして同じ班の者たちの誰もが考えていなかったに違いない。..
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六 在宅事件(6)在宅事件を手掛けていると、身元保証人や弁護士、そして行政書士が一緒に付いて来たり、そればかりか早く手続きを進めろと言って来たり、挙句は取り調べに同席させろと言ってくることもある。 お前たちは強圧..
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六 在宅事件(5)「主任、千葉で摘発を受けたという事業主が来ていますが、わかりますか」 「千葉で摘発された。ああ、来たのか。本当に来るとは思っていなかったが、来たのか。二人で来たのだろうな」 「いいえ、四人で来てい..
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六 在宅事件(4)九鬼が引き継いだ百数十件の事件は、その殆どが中途半端な形で、言ってみれば遣りっ放しの状態のまま置き捨てられていた。 在宅事件班に九鬼が配属された理由の一つが、遅々として処理が進まない現状の打開を..
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六 在宅事件(3)この年の四月、収容場の看守責任者をしていた九鬼は、この在宅事件班に警備士補として配置された。 着任早々の九鬼に前任の須田警備士補から百件を越える未処理案件が引き渡された。 国家公務員である入..
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六 在宅事件(2)それは収容可能人員が五十名程の収容場しか持たない東京入国管理局にあって、常に収容と送還を効率よく運用して行かなければ成り立ち得ない厳しい状況に置かれていることも理由となっている。 出頭申告して来..
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六 在宅事件(1)摘発強化月間を終えた九鬼たちは、通常の勤務に戻っていた。 夜討ち朝駆けの過酷な勤務から開放されたのも束の間、九鬼たち在宅事件班は連日のように出頭申告してくる事件の受理に、忙殺される日々に戻るのだ..
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五 転落の罠(10)中国人の間で富樫の名前が売れて行けば、これからますます増えて行くだろう中国人関係の仕事をする上で、貴重な片腕として使えるに違いない。 今使っている中国人の男は交際範囲が広く、種々様々な話を持って..