記事「外国人」 の 検索結果 4956 件
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十五 一網打尽(10)緊張していた。運転をする大林ではない。助手席で物思いに耽っている九鬼が緊張している。 摘発現場に乗り込むときのような緊張感が、九鬼を包み込んでいた。 緊張それ自体は悪いことではない。どちらか..
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十五 一網打尽(9)「班長、成田の丸山さんから電話が入っています。何でも、例の男が引っ掛かったと言っています」 電話口で身柄確保の状況を聞いた九鬼は、稲山にこれまでの経緯を説明し、成田空港に向かう承諾を得た。 「九..
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十五 一網打尽(8)「容疑は何になるんですか」 「不法入国に決まってるだろう」 「でも、そいつは人国(人文知識・国際業務)で在留しているんでしょう」 「どんな資格で居ようとも、不正入手した日本旅券で出入国をしたのだ..
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十五 一網打尽(7)「おい、そんな簡単な記録書に、いったい何時間かけるつもりだ。そんなんで残業しても、超過勤務とは認めないぞ」 ボーッと机に向かっている柴崎に、処遇管理の統括が、遠くから喝を入れるように言葉を掛けた。..
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十五 一網打尽(6)『奴は明後日、強制送還されることが決まっている。 たとえ国に帰って奴の口座の金がなくなっていたとしても、誰が引き落としたのか分かる筈もない。 それに強制送還されるような男が何を言おうと、それを..
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十五 一網打尽(5)金に困っているわけではない。少なくとも同じ年ごろの者の中では、恵まれた生活をしている筈だ。 贅沢をしたいと思う訳でもない。雪深い東北地方で成長した柴崎は、寒さや粗食に耐える精神力には、人一倍の自..
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十五 一網打尽(4)目の前にある茶封筒の中にあるキャッシュカードを、柴崎は指紋をつけないように、白い手袋をはめた手でそっとつまみ出した。 暗証番号は、申請書を受け付けた時に、聞き出してあった。 今なら、今なら元..
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十五 一網打尽(3)旅券申請書に貼付された写真の男たちが、そこに本当に住んでいるのならば問題は無い。 だが、そこに住んでいる者と旅券申請している男たちが、全くの別人だったとしたら、山田和夫名義の日本旅券を使っている..
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十五 一網打尽(2)同じ居住地の日本人が旅券申請すること自体は、それが家族であれば特段に不自然なことではない。 しかし第五平和荘を住所地としている日本人の申請は、どれもが成人の男性で、それぞれ姓を別としていたのだ。..
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十五 一網打尽(1)第五平和荘を望む歩道橋の上から、海老川と茂田がアパートに出入りする人間を観察していた。出入りと言っても、監視から四時間が経った今までの間に、一人の人影も確認していない。 茂田の手にはビデオカメラ..
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十四 ジグソーパズル(9)「そう、それなら本局に進達してみなさいよ。本局なら実態調査をしてくれるでしょうし、そうした後での許可であれば、大渕君も納得できるでしょう。 本局は面倒くさくて嫌がるでしょうけれど、出張所の上にある..
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十四 ジグソーパズル(8)「あのまま許可にしたくは無いのでしょう」 「はい、どうしても違和感があるんです。申請内容もそうですが、あの取次ぎ行政書士の態度に、どうも普通じゃないような、そんな違和感を持つんです」 「違和感ねえ..