記事「守護神」 の 検索結果 469 件
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自作小説「守護神」53 第14章(その3) ※注 小説の時代設定は1970年代。「なかなか若いじゃないか。挑戦するのはよいが、思い余って妙な気は起こさないでくれよ。犯罪なんて物騒なことは。そうでなくても物騒な世の中なんだから。さっきもここへ来る途中、警官が民家を回って聞き込み捜査..
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自作小説「守護神」52 第14章(その2) ※注 小説の時代設定は1970年代。「それから、バッティングセンターへ行ったんだ」 「おやおや、今度はスポーツかい」 「無性に体を動かしてみたくなってな。久しぶりだったんで、ボールがよく見えず、最初は空振りの連続だった。ストレートで..
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自作小説「守護神」51 第14章(その1) ※注 小説の時代設定は1970年代。島津が定規を持って部屋から出て行くと、木村は宮下に向き直って尋ねた。 「怠惰の話とはなんだい?」 「ああ、それか。例によって自分のぐうたら生活の弁護を彼にしていたのさ。怠惰人間の存在意義を調..
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自作小説「守護神」50 第13章(その5) ※注 小説の時代設定は1970年代。「一応事情を説明しておこう。俺がこの部屋に来たら、先客がいたんだ。それがこの君だ。何か借りたいものがあるということだったが、何だったかな」 「いえなに、定規をちょっと貸してもらいたいと思ったんで。..
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【使命を知る前世透視】ご感想をいただきました前世透視 Sさん(近畿)より 娘との縁が感動的でした。 私はどうやら、前世で夜行動物の研究者(男)でオーストラリアの島に研究に行ったそうです。 ちょこちょこ現われ..
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自作小説「守護神」49 第13章(その4) ※注 小説の時代設定は1970年代。「だけど、怠けられる人間というのは幸せだな。やっぱり大学生の気楽さですよ。僕ら浪人は怠けていては大学に落っこちてしまう。そういう大きな代償を払わねばならないんです」 島津は嘆息した。 「確か..
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自作小説「守護神」48 第13章(その3) ※注 小説の時代設定は1970年代。「怠けていて、そこから何が生まれて来るんですか」 島津が不思議そうに訊いた。宮下にとっては、相手がただ黙って自分の話を聞いてくれているより、質問や反論をしてくれる方が好ましいのであって、島津のこ..
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自作小説「守護神」47 第13章(その2) ※注 小説の時代設定は1970年代。「どうぞ。君も別に急いでいるわけではないんだろ」 「まあ」島津は曖昧に返事した。 「まあ、か。満更駄目だということでもないようだな。それなら、腰を下ろしなさい。君に会えたというのも、何かの縁だ。..
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自作小説「守護神」46 第13章(その1) ※注 小説の時代設定は1970年代。下宿の上がり口の所に、スリッパが乱雑に散らばっていた。その中に木村のグリーンのスリッパが交じっているのを幸先の良い兆候のように思いながら、島津はぞんざいに靴を脱ぐと、自分のスリッパに履き換えた。彼は..
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自作小説「守護神」45 第12章(その5) ※注 前夜に事件を起こした主人公の木村が音楽喫茶で「新世界より」を聴きながら思いを巡らせている場面の続きです。小説の時代設定は1970年代。そうだ、これだ!この音楽だ。心の底まで揺すぶられるような、感動的なメロディーだ。今まで数十分にわたって奏でられてきた音楽が、すべてこの旋律に凝縮されたという感じがする。これはまさに守護神そのものだ。..
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自作小説「守護神」44 第12章(その4) ※注 前夜に事件を起こした主人公の木村が音楽喫茶で「新世界より」を聴きながら思いを巡らせている場面の続きです。小説の時代設定は1970年代。怜子は今ごろ夢中になって映画を見ているんだろうな。女性お好みのラブ・ロマンスをな。盛んに涙を流しながら。現実主義者を自認している彼女が、あんなものを見るんだから、女という奴はよく分からない。いや、女..
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自作小説「守護神」43 第12章(その3) ※注 前夜に事件を起こした主人公の木村が音楽喫茶で「新世界より」を聴きながら思いを巡らせている場面の続きです。小説の時代設定は1970年代。それなら、小野寺はどうだろう。彼の所を出たのが十時四十五分だったから、彼のあの事件を知ったら、犯行時刻に自分があの付近を通っていたと考えないとも限らない。そうなると、自分に疑いの目を向けるかも..